牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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ありそうでなかったジャンル/サッポロ・ビアファイン

2008-01-22 09:07:15 | 酒のご紹介
この業界では「新ジャンル」と言うとビールでも、発泡酒でもない「第三のビール(ドラフトワンなど)」を意味するのですが、この商品はタイトル通り、ありそうでなかった新しいジャンルです。

ビール × 健康付加価値です。

実は「糖質オフ」「カロリーオフ」等をうたった商品は皆、酒税法上の「発泡酒」や「第三のビール」で、(本当の)ビールに「健康」という付加価値をつけたものはありませんでした

既にビール系の需要の8%が健康付加価値系だというのに、このジャンルがないというのはちょっと不思議な気もしましたが、
ビールは機能より味で勝負という考えがあったのと、糖質オフ等に伴う味の変化(多くは「薄い!」と感じます)を補う工夫は原材料に幅のある発泡酒等の方がやり易かったのが理由のようです。

そんな中でサッポロビールのビアファインです。
「糖質50%オフ」の「ビール」です。

試飲缶での味見は、、、、、ビールの味がします!!

発泡酒等を飲んで感じる物足りなさは、コクやホップの香り。第三のビールでは、それに加えアルコール臭さや「変な香り」。
そして、その中での糖質オフ等の健康機能系を飲んで感じるのは、味の薄さ、アルコールの弱さ、等。

このビアファイン、これらの「課題」をきちんと克服しています。

まず、糖質オフ等にありがちな「薄い!」という印象がありません。また、意外なことにアルコール度数もちゃんと5%確保されています。これは技術的に面白いところ。
そして、本来あるべきホップの香りや、麦芽・ホップによる味のふくらみも感じさせます。
さすがサッポロビールさん、いいものを作られました

難を言えば、恐らくテーマ設定が「課題の克服」であり、「味の追及」ではなかったと想像されること。言い換えればビールの味はするのだけど、その味に特徴が見られない、ということです。
現在8%と言われる健康付加価値系需要が「健康」×「味はともかく発泡酒等の安さ」で喚起されているとしたら、そこに思い切り割り込むのは難しいかもしれません。

また、健康付加価値をアピールするにはそれなりの「宣伝」も必要なのですが、サッポロビールさん、宣伝は苦手のようで、先般の「香り系」の商品「スパークリングアロマ」では、キリンビールさんの「スパークリングホップ」に大きく差をつけられているようです。

ただ、頑張って欲しい欲しいジャンルです。発売は2008年2月27日(水)からとのこと。皆さん、一度お試しを!!

次は、プレミアムビールで究極の健康系「ヱビス ファイン」とかを期待します。

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牛込・神楽坂 酒類卸 升本総本店
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