牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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アルコールとは人生という手術に耐えるための麻酔薬であるbyバーナード・ショー

2008-06-16 13:00:47 | 酒の本棚(書評?)
お酒に関する本。

酒・料理コーナーとか、エッセイコーナーで見かけるのが普通ですが、実はそれ以外の棚で見かける本というのが面白いと思っています。

ちょっと古い本では、

吾妻ひでお(2005):失踪日記、イーストプレス、199p.

というのがあります。内心、入院見舞い好適本と思っているのですが、表紙は、コレ。


「仕事したくない病と二日酔い」が原因で休養期間に入り、酒を飲んで寝るだけの生活を繰り返しているうちに幻覚が出てきて放浪に入った「夜を歩く」。
その後せっかく自宅・仕事に復帰していたのに「またもや原稿を落として逃げ」ホームレス生活を始めた「街を歩く」。
そして「連続飲酒」状態から家族によって病院に強制入院させられた「アル中病棟」。

という三部作からなるのですが、「全部実話です」という表紙どおり、リアリティあふれるすごい本です。

で、三省堂神保町本店の棚を流していて、久々にこの見かけ、「何版までいったのかなぁ?」と手をとろうとして、斜め下にあったのがこの本。


ニック・ブロウンリー/小林千枝子(2005):アルコール(ハイ!シリーズNo.5)、太田出版、231p.

翻訳書です。
棚の場所はサブカルチャー。ちなみに「ハイ!シリーズ」の他の本は、
 聖なる植物 大麻
 植物性アッパー コカイン
 人間の旧き友 煙草
 一瞬の強い夢 ギャンブルとかです(うーん!)。

中身は、、、、冒頭での引用

アルコールとは人生という手術に耐えるための麻酔薬である(バーナード・ショー)

に現れているように、ドラッグとしてのアルコールについて、文化、世界、歴史、健康、経済といった章立てで綴られています。

「世界」では各地の飲酒事情や規制についてなかなかまじめに整理されていますし、「歴史」では禁酒法等、対アルコールの歴史がまとめられているなど、資料としても面白い、です。
ウルグアイでは、運転中の事故の原因が飲酒の場合、むしろ寛大な取り扱いをしてもらえるそうです。)

ちなみに、日本については、「アルコールに対する中国の慎み深い姿勢に比べると、日本は野放図だ。東京や大阪では酔っ払いは大目に見られるどころか、ポジティブに受け止められているふしがある(後略)」と、されています。

なんだかなぁ。


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