ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

第2回です。お産の神秘

2009年02月28日 | インポート
今日は、家事をするための台所用品や掃除用品を買いに出てきました。
食料品は明日です。
これからは、料理も自分ですることになります。
それを楽しみに日々暮らします。

第2回です。
皆さん続きをお読みください。
****************
生活の要所、要所で子どもは親である私に「気づき」を与えてくれます。

3番目の子もそうでした。
義姉の子どもが生後1か月で他界していしまい、その数ヶ月後に私の妊娠が判明しました。
私は義姉の今の心情を察すると、赤ちゃんが授かったことを義父母、義姉にどうしても告げることができず、
自分自身も、嬉しんだけど素直に心から喜べない複雑な気持ちでした。
そんな中、突然の出血。お腹の赤ちゃんは天へと帰ってしまいました。
赤ちゃんは小ちゃな小ちゃな体ですべて感じて判断してこういう結果になったんだと思います。
私は、この子を授かったことを家族みんなで喜んであげられなかったことが不憫で申し訳なくて、涙する日が続きました。
その時に永原さんに言っていただいた「ママだけでも自分の存在を認めてくれただけで、うれしいんよ~。それでじゅうぶん。
きっとお腹におる間幸せやったと思うよ~。」という言葉で救われた気がします。
涙がわ~っと溢れ出し、この子を天へおくりだすことができました。

次女の出産でもまたひとつ大きな人生勉強になりました。
妊娠初期から、ずっとマナ助産院でお世話になっていたのですが、妊娠8か月に入り、東京への旅行を控えた前日に、突然の出血。
以前の体験から恐怖が蘇りました・・・
神戸まで帰るには時間がかかるので、急きょ、半井先生のところで診察してもらいました。
「前置胎盤による出血だわ・・・詳しい診察が必要ね。」ということで嘱託医のもとへ。
そこでは、絶対安静、すぐ出産の可能性もあるとの見解で設備の整った病院へ緊急入院することになりました。
自宅から離れた見知らぬ病院、初対面の医師たちに緊張の連続でした。
その上、いつでも帝王切開の必要性が発生する可能性が高いと告げられ、不安な気持ちでいっぱいでした。
連絡を聞きつけ、神戸から駆けつけてくれた母は「子どもらのことは心配せんとき。」と、私の入院中の家事・育児を全面的に助けてくれました。
親のありがたみを実感した場面でした。
何のトラブルもないお産だと「のほほ~ん」と日々暮らしている私には親に対する感謝の気持ちはきっと芽生えないだろうと、
あえてリスクのあるお産の型を子どもは選択したのでしょう。
結局、次女は1500gの未熟児、帝王切開で産まれました。
出産後は新生児集中治療室で人工呼吸器をつけ、保育器の中で小さな体で懸命にかろうじて息をしている状態でした。
小児科医からは両手で足りないほどのありとあらゆる病名、将来残るであろう障害名を告げられ、地獄のどん底に突き落とされた気持でした。
「この子、この先、生きれるんやろか・・・もっとお腹の中にいたかったやろうに・・・こんなに小さく生まれてしまって、ごめんね・・・ママのせいや・・・」
と自分を責めてばかりいました。
保育器の中の子どもに会いに行っても、授乳はおろか抱くことさえも許されず、器械の穴から手を入れ撫でてあげるだけしかできないのです。
面会時間はいつも「ごめんね・・・ごめんね・・・」と謝ってばかりいました。

そんな時、永原さんは電話口の向こうからこんな話をしてくれました。
「不思議なもんでママの気持ちは赤ちゃんに伝わるんよ・・・あの時こうしてたら・・・とか後悔は色々あるやろうけど、
その時はそれが最善の方法やってんから、それでいいんよ。済んでしまったことは振り返らんと、今ママができることを赤ちゃんの為にしよう。」
次の面会時間からは保育器の前でしくしく泣くのをやめて、
「はやくここからでて、お姉ちゃんやお兄ちゃんと遊ぼう」
「ママのおっぱいおいしいで~早く飲もうね~」
「パパも待ってるよ~」
いっぱい赤ちゃんに楽しいお話を聞かせてあげることを教わりました。

すると、本当に不思議なもので日ごとに人工呼吸器がはずれ、点滴や栄養のチューブも1本1本減り、搾乳した母乳が与えられるように回復してきました。
思いは伝わったのです。

怖がりで弱虫、泣き虫だった私も次女の出産を機にちょっぴり強くなれました。
今回の出産はもうひとつの学びを私に与えてくれました。

それまでの私は自分で気づかないうちに、助産院で自然ないいお産ができた満足感に妙な誇りとこだわりを持っていました。
そして心の隅っこの方で「この人は体調管理ができなかったんや・・・」 「もっと産む場所選べば良かったのに・・・」
と帝王切開で出産した人をとがめる気持ちがありました。

でも一番大切なことは産む場所でも、出産スタイルでもなく、赤ちゃんが無事に元気に産まれることという当たり前のことを次女から学びました。
* ***************
いかがでしたか。
皆さんの心がどのようにこの文章を受け止めてくれのるかとても楽しみです。
赤ちゃんの生まれる力を信じて赤ちゃんに自力でする最初の仕事を楽しんでくれるように、支援するのが私たちの仕事です。
お産をする親のためではなく赤ちゃんのためにです。

食の大切さを感じます。
心の健康を維持するための食を求めます。

コメント
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