八王子市片倉町に東京都指定文化財である旧跡片倉城跡(室町時代に築城)と周辺の自然環境の保全と市民の憩いの場として昭和47年に開園した市立の「片倉城跡公園」(特殊公園=歴史)はある。片倉城跡は北は湯殿川、南は兵衛川、 東側は国道16号線、南側を走る JR 横浜線に囲まれた区域で「小比企丘陵」の東の先端部分、標高110~144m程に位置している。西側の台地を除く北・ 南・東の三方は江戸時代には沼地であった。広さ約6haの園内には入口前にまず「彫刻の広場」、左に「はす沼」、右に40本近い桜が咲き誇り白とピンクのグラデーションを描き、桜ベール&天蓋のように広場を覆いつくしている。「いこいの広場」、遊歩道を上っていくと「休憩広場」、水車小屋、「奥の沢」がある。更に空堀を縫って上ると視界が広がり「つつじ山」、「二の丸広場」、「本丸広場」があり城跡の遺構を見ることができる。ここの広場には5、6本の樹高2、30mの「ソメイヨシノ」が満開となって美しい桜景色を創り出している。また広場の下には片倉城の鎮守とされる「住吉神社」が鎮座している。 当苑は豊富な動植物にも恵まれ、四季を通じて様々な自然に親しめる。特に春には「桜」や「カタクリ」、「ヤマブキソウ」、来月には菖蒲等の美しい花々が次々と絶えることがなく咲き続ける。そして沼にはカワセミ等の野鳥、ホタル等の昆虫や水棲生物など多く見られるまさしく憩いの場的な公園である。(2104)
東京都千代田区九段北の「靖国神社」境内の桜の標本木、能楽堂の右奥に明治15年(1882)に開館した同社の祭神ゆかりの資料を集めた宝物館の「遊就館」がある。当館は幕末維新期の動乱から大東亜戦争に至る戦没者や国事殉難者を祭神とする靖国神社の施設で戦没者や軍事関係の資料を収蔵・展示する日本における最初で最古の「軍事博物館」である。1階玄関ホールには第32軍直轄の最大長射程火砲部隊として沖縄戦を2ヶ月以上にわたり戦った独立重砲兵第100大隊所属の「八九式十五糎加農砲」、同じく沖縄戦を戦い連合軍総指揮官サイモン・B・バックナー・ジュニア中将を戦死させるなど大戦果を挙げた野戦重砲兵第1連隊所属の「九六式十五糎榴弾砲」、「零式艦上戦闘機五二型」、大戦中に泰緬鉄道において鉄道連隊将兵が運用した「C56 31号蒸気機関車」が展示されている。特に復元機ではあるが「零戦」と言われた「零式艦上戦闘機」は第二次世界大戦期における日本海軍の艦上戦闘機には特攻機としての悲哀も感じられる。(2103)
相模原市南区下溝に市民の憩い場となっている「県立相模原公園」はある。当園はグリーンハウス(大温室)、メタセコイア並木やハナショウブが特に有名だが、四季を通じて花が絶えない公園でもある。今、当園は「チューリップ」をはじめ様々な開花期の秋植え球根花約290品種、13000球が見ごろを迎え始めて春爛漫の彩りを見せ始めている。4月に入って最も華やいでいるのが「チューリップ」。その他にもスイセン、オリエンタルリリー、ジャーマンアイリス、グラジオラス、アリウム、アネモネなどが6月中旬まで咲き続ける。春、桜の開花とともに万人に愛され親しまれているカルタゴ、パープルフラッグ、ブルーダイモンド、オレンジジュース、クリスタルビューティなどの「チューリップ」が今、「みんなの花壇」内に「ちゅーりっぷのこみち」エリアで咲き始め見頃を迎えようとしている。「チューリップ」は花も葉もシンプルだが美しく、世界中で人気のある球根植物。今は1000品種が世界中で育てられている。品種は開花期の早生、中生、晩生そして原種に大別され、さらに来歴、花形と草姿などによって15系統に分類される。咲き方も一重咲き、八重咲き、ユリ咲き、フリンジ咲き、パーロット咲きなどがありそのバリエーションも多く、どれも美しくカラフルで見惚れてしまう。チューリップの国と言えばオランダ、日本では富山の砺波、長崎ハウステンボス、横浜公園である。花言葉は華美、恋の告白、美しい目、魅惑、博愛、思いやり、真面目な愛などがある。和名は鬱金香、学名の「tulipa」はペルシャ古語で「頭巾」を意味する「tulipan(ツルバン)」を語源とし、頭に巻く「ターバン」と「チューリップ」の花姿が似ていることに由来している。(2103)