相模原市南区麻溝に四季の花が絶えない「相模原麻溝公園」はある。今、当園は桜、ハナモモが終わり代わってクレマチス、シャクナゲ、ネモフィラ、芝桜が咲き始めている。フィールドアスレチックのアジサイ小路沿いに3本ほど植栽されている濃い紅色の細長い花弁の花をしている「ベニバナトキワマンサク」が咲きだしている。まるで木全体が紅葉しているかと見間違うように真っ赤である。マンサク科トキワマンサク属に1種のみ知られている常緑樹。しなやかな枝に卵形の小さな葉が優しく揺れるように咲く姿が人気である。花は細いリボンのような4枚の花弁があり、春の開花期には枝先に集まるように咲くため株全体が花に覆われ、遠くからでもその美しさが楽しめる。花言葉は「私から愛したい」である。(2104)
原当麻駅近くに栃木県佐野の「天應院」が興りとされる曹洞宗寺院「龍淵山天応院」はある。明応4年(1495)季雲禅師が開山。当地を所領していた北条氏照の娘貞心尼が中興開基。創建(伝)は慶長元年(1596)。本尊は虚空蔵菩薩(十一面観音)。慶安3年(1650)に9石7斗の朱印を拝領、徳川家光の養育役の青山忠俊が再中興、その墓所も境内一画にある。明治6年管内区画改正時、県内が20区の下に185の番組が置かれ、相模原は20組に属した時の役所が当寺に設置された。寺号標(表門)の先に両脇には雷神、風神像を配した「山門」を抜けると新緑に彩られ始めた石畳の参道、その両脇の幾つもの石碑が建てられている。その先に6年前に完成した入り母屋造りの「本堂」と「庫裏」、「客殿」、本堂前に「道元禅師像」、左に下溝より移築した「薬師堂」、山門近くには六体の「南無六道能化地蔵菩薩」が祀られている。当寺は磯部の「能徳禅寺」を擁しており、「武相四十八ヶ所観音霊場32番」、「関東九十一薬師霊場19番」の札所でもある。(2104)
町田市三輪に「東国花の寺百ヶ寺」の一つで「シャクナゲ寺」として知られている真言宗の寺院「見星山三輪院高蔵寺」はある。山号名の如く星が近くに見えるようなやや高台にあり、古来、奈良県三輪の人々が移り住んだという「三輪の里」に構えられた「花のお寺」である。創建は康安2年(1362)で650年余の歴史を持つ古刹。本尊は金剛界大日如来である。4月も中旬気温も穏やかな春日和となってきた今、「山門」を抜けるとまず雷神、風神像が迎えてくれる。参道正面に「本堂」があり境内一帯は美しい大きな豪華な赤、白、ピンク、紫の「シャクナゲ」で美しく彩られ「花の寺」、「シャクナゲ寺」らしい華やかな雰囲気を創り始めている。また本堂裏の「シャクナゲ園」には30種、1500株の赤、白、ピンクの花の女王「シャクナゲ」が咲きクライマックス期を迎えている。当寺は総本山長谷寺の末寺で「多摩八十八ヶ所霊場第10番札所」でもある。(2104)