相模原市上溝の南小学校前に相模原市登録有形文化財に指定されている「清水家旧主屋と長屋門」はある。「旧主屋」、「長屋門」は19世紀中頃の建築時期と推定される。構造は農家長屋門で桁行65尺(約20m)という長大なもので堂々たる主屋(母屋)に相応しい造りとなっている。もう一つの「長屋門」は当初は茅葺であったが、幅長さ20mの大型の瓦葺きが構えられ両端に黒塀が繋がっている。中央の「長屋門」からは中央には上層農家に特有の6間取りと呼ばれる大型の造りの「主屋」がある。内部は見ることはできないが前面に布田2階を設け、屋根は茅葺きで、養蚕のために土間側を兜造とし、広間も三つの大きな炉が切られているとのこと。養蚕用に計画されたもので当地の養蚕の歴史の見る上でも貴重な建物であるらしい。主屋の前には芝が敷き詰められ樹木、ツツジが植栽され手入れの行き届いた庭が美しい。(2104)
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