座間市入谷に谷戸の地域の歴史・文化を背景とした里山の貴重な緑や多彩な動植物を保全しながら自然観察が楽しめ、さらに里山の環境を体験できる公園として造られた「県立座間谷戸山公園」はある。31haという広大な園内にはパークセンター、里山体験館、「湿生生態園」、「水鳥の池」と野鳥観察小屋、湧きみずの谷、野鳥の原っぱ、昆虫の森、森の学校、クヌギ・コナラ、シラカシ、スギ・ヒノキ観察林、伝説の丘などが巧みに配置されている。冬鳥、野鳥類の渡来確認~撮影に「水鳥の池」がある谷戸山公園へ今年初の入園である。しかし一昨日の関東初雪で、「水鳥の池」の半分以上は氷が張り一羽の鳥の飛来も確認できず、お隣の「湿生生態園」一帯はまだ残雪があり普段は見られない幻想的な雪景色、氷景色となっていた。(2201)
町田市忠生に多摩丘陵の典型的な谷戸の地形を生かした「忠生公園」はある。公園面積は8.1ha。昭和52年(1977)に第1期区域が開園。その後公園を拡張する形で半分以上は谷戸の自然をそのまま残した「自然観察園」として平成9年(1997)に第2期区域を開園した。園内には「子ども広場」、「花見の広場」、「展望広場」、「運動場」、「展望台」、忠生公園自然観察センター「忠生がにやら自然館」がある。公園に一歩足を踏み入れると「がにやら自然館前」に造られた「ろうばい苑」から甘い香りが匂い漂っている。町田の唯一のロウバイの名所で現在「マンゲツロウバイ」と「ソシンロウバイ」が80本植栽されている。「ロウバイ」は花の中心に紫褐色の斑が入らず透き通るような黄色一色が「ソシンロウバイ」、花の中心に紫褐色の輪が入る「マンゲツロウバイ」、「ワロウバイ」がある。「ロウバイ」は古くから和歌や画題にもされてきた魅力に満ちた花である。蝋梅の名前は「蝋梅」(中国名:ラーメイ)からきている。花の色や光沢が蜜蝋を連想させ、臘月(陰暦の12 月)に花が咲くことから付いた。英名では「Winter sweet」(ウインタースイーツ)と呼ばれ、花言葉は「慈愛」である。これだけ多くのロウバイが一斉に咲き揃うと苑一帯は黄金色か琥珀色に輝きまるで後光がさしているような高貴な美しさである。この時季希少な花のロウバイ、まだ蕾をつけている木もあるので今月いっぱいは美しい花姿を披露してくれそうである。(2012)
大和市下鶴間に「大山阿夫利神社分霊社」と「大黒天開運神社」がある。伊勢原市の大山( 雨降山)に鎮座する大山阿夫利神社の分霊を祀る。創建は不詳。祭神は大山祇大神、大雷神、高靇神、大国主大神、太閤豊臣秀吉公霊で出世、金運、長命の御利益があるという。「大山街道」は江戸の青山から大山阿夫利神社を結ぶ大山参りの街道で一帯は「相州鶴間宿」、「東江戸十里 西大山八里」であった。大山詣での道のりにどこか古の面影を残している。境内奥には「新田義貞」が銅像が建ち、元弘3年(1333)に鎌倉幕府の北条氏討ち時ここ鶴間を通ったことに因んでいる。(2201)