練馬区立美術館で野見山暁治展。
この人が福岡の炭鉱町の生まれとは知らなかった。緻密なスケッチをしたあとに全体性に寄与しないものを棄て去る方法論がおもしろい。結果として残る心象風景に見える火や山は炭鉱の記憶からもきているのかな。
練馬区立美術館で野見山暁治展。
この人が福岡の炭鉱町の生まれとは知らなかった。緻密なスケッチをしたあとに全体性に寄与しないものを棄て去る方法論がおもしろい。結果として残る心象風景に見える火や山は炭鉱の記憶からもきているのかな。
西荻窪の音や金時(2024/12/18)。
Akira Sakata 坂田明 (cl, bcl, misc.)
Keiko Komori 小森慶子 (cl, bcl, misc.)
Ryuichi Yoshida 吉田隆一 (cl, bcl, misc.)
クラリネットのトリオ「なりゆきのあなた」。状況の語り手というのか、能弁な背景というのか、クラリネットって不思議な楽器。
小森慶子さんはふふふんとおしゃべりに入り、坂田明さんの「ふふふん」はいきなり過激だったりして、また吉田隆一さんの音は騙りの構造を考えつつのものに思えたりして、どうも普段の佇まいと似たところがある。音や金時という空間も語り手のひとりか。
Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)
●坂田明
Arashi@公園通りクラシックス(2024年)
坂田明+住倉カオス+竹下勇馬+オータコージ@千駄木bar isshee(2024年)
ヨシュア・ヴァイツェル+永井千恵+坂田明@稲毛Candy(2024年)
BIG FOOT@秋葉原GOODMAN(2024年)
坂田明 with TRAVISANO TRIO@千駄木Bar Isshee(2024年)
クレイグ・ペデルセン+マーク・モルナー+坂田明@千駄木Bar Isshee(2024年)
ケン・ヴァンダーマーク+ポール・ニルセン・ラヴ 2024年日本ツアー(関東編)(JazzTokyo)(2024年)
そらの下、わらの家@公園通りクラシックス(2024年)
ポール・ニルセン・ラヴ+ケン・ヴァンダーマーク+坂田明@渋谷Super Dommune(2024年)
坂田明+香村かをり@千駄木Bar Isshee(2023年)
フィールド – ダイクマン – フローリン / Drag it to the bottom w/坂田明@横濱エアジン(2023年)
MMBトリオ+坂田明@下北沢No Room for Squares(2022年)
特殊音樂祭@和光大学(JazzTokyo)(2019年)
Arashi@稲毛Candy(2019年)
リューダス・モツクーナス『In Residency at Bitches Brew』(JazzTokyo)(2018年)
ピーター・エヴァンス@Jazz Art せんがわ2018(JazzTokyo)
JAZZ ARTせんがわ2018
サイモン・ナバトフ@新宿ピットイン(2017年)
『浅川マキを観る vol.3』@国分寺giee(2017年)
坂田明+今井和雄+瀬尾高志@Bar Isshee(2016年)
ジョー・モリス@スーパーデラックス(2015年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
見上げてごらん夜の星を(坂田明『ひまわり』、2006年)
浅川マキ『ふと、或る夜、生き物みたいに歩いているので、演奏家たちのOKをもらった』(1980年)
浅川マキ『Maki Asakawa』(主に1970年代)
●吉田隆一
インプロヴァイザーの立脚地 vol.19 吉田隆一(JazzTokyo)(2024年)
吉田隆一+広瀬淳二@神保町試聴室(2023年)
藤井郷子オーケストラ東京@公園通りクラシックス(2023年)
藤山裕子+照内央晴+吉田隆一+吉田つぶら@なってるハウス(2020年)
吉田隆一ソロ@喫茶茶会記(2019年)
渋大祭@川崎市東扇島東公園(2019年)
沼田順+照内央晴+吉田隆一@なってるハウス(2019年)
吉田隆一ソロ@なってるハウス(2019年)
吉田隆一ソロ@T-BONE(2018年)
沼田順+照内央晴+吉田隆一@なってるハウス(2018年)
藤井郷子オーケストラ東京@新宿ピットイン(2018年)
MoGoToYoYo@新宿ピットイン(2017年)
秘宝感とblacksheep@新宿ピットイン(2012年)
『blacksheep 2』(2011年)
吉田隆一+石田幹雄『霞』(2009年)
世田谷美術館の『東急 暮らしと街の文化』展。自然(田園趣味)の中に暮らすというコンセプトで開発されていった沿線の歴史が興奮するほどおもしろい。五島プラネタリウムなんて懐かしい。国書刊行会から発行された図録は充実。
都心で発生する糞尿を武蔵野に持ち出すため開発され、自治の思想が発達していった西武線との比較もまたおもしろいかもしれない。原武史さんの名著『レッドアローとスターハウス』が増補新版になっていたことに気づき買いなおした。
入谷のなってるハウス(2024/12/13)。
Koichi Yamaguchi 山口コーイチ (p)
Kosuke Ochiai 落合康介 (b, Morin Khuur)
Raiga Hayashi 林頼我 (ds)
Guest:
Satoe Kobayashi 小林里枝 (as)
『アフレリ』の音が生々しく迫る。個々の時間軸がぶれない3人がとても高いレヴェルで音を置き続ける。
林頼我さんのシンバルは切ると血が吹き出そうなほどだし、落合さんの馬頭琴はサウンド全体のなかでの役割を見出したような成熟感。山口さんはというと大河の大魚のように浮かび上がってくる。後半にゲストで入った小林さんのアルトをはじめて聴いたが、かたく締めたアンブシュアながら柔軟に動かしていて、音もまたキッと引き締まっていた。
Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)
●山口コーイチ
山口コーイチトリオ『アフレリ』(JazzTokyo)(2024年)
渋さ知らズ fuwa works@入谷なってるハウス(2024年)
渋さ知らズ@なってるハウス(2023年)
渋さチビズ@なってるハウス(2023年)
川口義之+不破大輔+山口コーイチ+岡村太+高橋保行@なってるハウス(2022年)
不破ワークス@なってるハウス(2020年)
シワブキ@なってるハウス(2019年)
渋さチビズ@なってるハウス(2019年)
ヴァネッサ・ブレイ+山口コーイチ@サラヴァ東京(2018年)
川下直広カルテット@なってるハウス(2017年)
川下直広カルテット@なってるハウス(2016年)
AAS@なってるハウス(2016年)
山口コーイチ『愛しあうことだけはやめられない』(2009-10年)
神保町試聴室(2024/12/11)。
Masaki Kai 甲斐正樹 (b)
Taeko Kurita 栗田妙子 (p)
Shotaro Nozu 野津昌太郎 (g)
それぞれの楽器がいちばん良い音を出す領域を大事にしつつ、きもちよい鼻歌を端正に仕立て上げている感覚。
Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)
●甲斐正樹
大阪でのパエド・コンカ(2024年)
かみむら泰一+塙正貴+甲斐正樹+大村亘@荻窪ベルベットサン(2024年)
閑喜弦介+甲斐正樹@本駒込Juhla Tokyo(2024年)
甲斐正樹+遠藤ふみ+則武諒@神保町試聴室(2023年)
野津昌太郎+塙正貴+甲斐正樹@池袋FlatFive(2023年)
遠藤ふみ+蒼波花音+甲斐正樹@中野Sweet Rain(2023年)
Yukari Endo Project『DROP, DROP, SLOW TEARS』レコ発@渋谷公園通りクラシックス(2023年)
渋谷毅+外山明+甲斐正樹@なってるハウス(2023年)
遠藤ふみ+甲斐正樹+則武諒@神保町試聴室(2023年)
Yukari Endo Project『DROP, DROP, SLOW TEARS』(2022年)
遠藤ふみ+甲斐正樹+則武諒@神保町試聴室(2022年)
●栗田妙子
西島芳+栗田妙子@公園通りクラシックス(2024年)
イトクリトリオ@神保町試聴室(2024年)
近藤直司+栗田妙子@なってるハウス(2023年)
吉田哲治+栗田妙子@東中野セロニアス(2020年)
川下直広+栗田妙子『11.25 & 27@バレルハウス』(2019年)
伊藤匠+細井徳太郎+栗田妙子@吉祥寺Lilt(2018年)
●野津昌太郎
野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive(2024年)
Yutaka Takahashi+野津昌太郎@千駄木bar isshee(2024年)
野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive(2024年)
遠藤ふみ+野津昌太郎+阿部真武@神保町試聴室(2023年)
野津昌太郎+塙正貴+甲斐正樹@池袋FlatFive(2023年)
野津昌太郎+北川秀生+定岡弘将@池袋FlatFive(2023年)
千駄木のbar isshee(2024/12/9)。
Kazuhisa Uchihashi 内橋和久 (g, daxophone)
Li-Chin Li 李俐錦 (中国笙)
ふたりともデジタルとポルタメントの両面を持っており、サウンドが動的な重ね塗り。異なるようで親和性が高いのは愉快な発見だった。
Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)
●内橋和久
田中悠美子リサイタル2024・義太夫三味線の音響世界@晴れたら空に豆まいて(2024年)
アルタードステイツ@湯島Bar道(2024年)
I-I(内橋和久+山本達久+坂口光央)@代々木上原Hako Gallery(2024年)
内橋和久+謝明諺@千駄木Bar Isshee(2023年)
内橋和久+とうめいロボ@千駄木Bar Isshee(2023年)
天鼓+内橋和久「天ノ橋 地獄巡」@秋葉原Club Goodman(2023年)
内橋和久+カール・ストーン@千駄木Bar Isshee(2023年)
内橋和久+田中悠美子@千駄木Bar Isshee(2023年)
高瀬アキ+ダニエル・エルトマン+内橋和久+中山晃子『複数の時間』@ゲーテ・インスティトゥート東京(2022年)
内橋和久+広瀬淳二@千駄木Bar Isshee(2022年)
内橋和久+松丸契@千駄木Bar Isshee(2020年)
ロジャー・ターナー+喜多直毅+内橋和久@下北沢Apollo(2019年)
サインホ・ナムチラック+内橋和久@八丁堀ハウル(2019年)
内橋和久+サーデット・テュルキョズ@Bar Isshee(2018年)
ユーラシアンオペラ東京2018(Incredible sound vision of Eurasia in Tokyo)@スーパーデラックス(2018年)
ロジャー・ターナー+広瀬淳二+内橋和久@公園通りクラシックス(2017年)
U9(高橋悠治+内橋和久)@新宿ピットイン(2017年)
●李俐錦
李俐錦+Miya+武田理沙@代々木上原Hako Gallery(2024年)
李俐錦+すずえり@Ftarri(2024年)
代官山の晴れたら空に豆まいて(2024/12/7)。
Yumiko Tanaka 田中悠美子 (義太夫三味線)
Guest:
Kazuhisa Uchihashi 内橋和久 (g, daxophone)
New Little One
Dairo Suga スガダイロー (p)
Tokutaro Hosoi 細井徳太郎 (g)
Shu Akimoto 秋元修 (ds)
DJ:
Kaede Adachi 安達楓
伝統から冒険まで充実のプログラム。
高橋悠治、藤倉大、一ノ瀬響の作品によるソロはそれぞれ曲想がおもしろく、特に終盤に雰囲気が変わってゆく藤倉作品に惹かれた。ファーストセットの最後は内橋和久さんとのデュオで、複数の登場人物による舞台を観ているようなダクソフォンと並び、別のキャラが立った登場人物として演技する悠美子さん。そのコントラストは静と動というよりも別次元の併存。即興のポケットに入るといつも悠美子さんは笑いながら演奏する。
休憩時間に安達楓さんの選曲はわけわかんなくておもしろいですね、なんて雑談をしていたら、突然齋藤徹さんの音が流れてきてびっくりした。
セカンドセットはNew Little Oneとのセロニアス・モンク集。意外にもモンクをまるで知らなかったという悠美子さんの世界観と、トリオのジャズの世界観とがまるでちがう。中国琵琶(ピパ)の閔小芬(ミン・シャオフェン)がモンクを弾きはじめたときにも驚いたものだけれど、そこにはモンクの音世界に勇気をもって入ってゆくすばらしさがあった。悠美子さんのそれは義太夫三味線のアイデンティティを保持しながらあらたな音世界を模索するすばらしさだ。<'Round Midnight>、<Evidence>、<Crepuscule with Nellie>、<Brilliant Corners>、最後に内橋さんが加わり<Jackie-ing>。とくに<Evidence>なんて最初から空中分解するのではないかと思わせつつ三味線とジャズとのギャップを平然と提示する。空中分解しないのはジャズのスピードや踏み込みによるギャップそのものの顕在化、それからギャップがあってもいいじゃないという悠美子さんのたたずまいによるところが大きい。複雑なパズルを全員で説いていくような<Brilliant Corners>もギャップの意図的な顕在化。悠美子さん、どこかで琉球音階使ったような・・・?
最後のソロにおいて、義太夫三味線の残響がつぎに開かれていることを示しているように思えた。
●田中悠美子
田中悠美子+閔小芬(ミン・シャオフェン)+カール・ストーン@水道橋Ftarri(2024年)
MIYA+田中悠美子@千駄木Bar Isshee(2024年)
ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪(JazzTokyo)(2023年)
ロジャー・ターナー+田中悠美子@東北沢OTOOTO(2023年)
Encounter To Engage - featuring Tatsu Aoki, from Chicago@渋谷Li-Po(2023年)
内橋和久+田中悠美子@千駄木Bar Isshee(2023年)
ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪@東北沢OTOOTO(2023年)
田中悠美子@Ftarri(2022年)
「ジョン・ラッセルを追悼する」@下北沢アレイホール(2022年)
藤山裕子+さがゆき+田中悠美子+山田邦喜@なってるハウス(2020年)
トム・ブランカート+ルイーズ・ジェンセン+今西紅雪+田中悠美子@本八幡cooljojo(JazzTokyo)(2019年)
齊藤僚太+ヨシュア・ヴァイツェル+田中悠美子@Ftarri(2018年)
角銅真実+横手ありさ、田中悠美子+清田裕美子、すずえり+大城真@Ftarri(2018年)
●内橋和久
アルタードステイツ@湯島Bar道(2024年)
I-I(内橋和久+山本達久+坂口光央)@代々木上原Hako Gallery(2024年)
内橋和久+謝明諺@千駄木Bar Isshee(2023年)
内橋和久+とうめいロボ@千駄木Bar Isshee(2023年)
天鼓+内橋和久「天ノ橋 地獄巡」@秋葉原Club Goodman(2023年)
内橋和久+カール・ストーン@千駄木Bar Isshee(2023年)
内橋和久+田中悠美子@千駄木Bar Isshee(2023年)
高瀬アキ+ダニエル・エルトマン+内橋和久+中山晃子『複数の時間』@ゲーテ・インスティトゥート東京(2022年)
内橋和久+広瀬淳二@千駄木Bar Isshee(2022年)
内橋和久+松丸契@千駄木Bar Isshee(2020年)
ロジャー・ターナー+喜多直毅+内橋和久@下北沢Apollo(2019年)
サインホ・ナムチラック+内橋和久@八丁堀ハウル(2019年)
内橋和久+サーデット・テュルキョズ@Bar Isshee(2018年)
ユーラシアンオペラ東京2018(Incredible sound vision of Eurasia in Tokyo)@スーパーデラックス(2018年)
ロジャー・ターナー+広瀬淳二+内橋和久@公園通りクラシックス(2017年)
U9(高橋悠治+内橋和久)@新宿ピットイン(2017年)
●スガダイロー
謝明諺&スガダイロー a new little one『Our Waning Love』(JazzTokyo)(2023年)
我楽@本八幡cooljojo(2021年)
スガダイロートリオ@荻窪ベルベットサン(2019年)
秘湯感@新宿ピットイン(2019年)
森山威男 NEW YEAR SPECIAL 2019 その2@新宿ピットイン(2019年)
JazzTokyoのクリス・ピッツィオコス特集その2(2017年)
クリス・ピッツィオコス+吉田達也+広瀬淳二+JOJO広重+スガダイロー@秋葉原GOODMAN(2017年)
纐纈雅代『Band of Eden』(2015年)
秘宝感とblacksheep@新宿ピットイン(2012年)
『blacksheep 2』(2011年)
『秘宝感』(2010年)
●細井徳太郎
おひるね(細井徳太郎+梅井美咲+外山明)@公園通りクラシックス(2024年)
謝明諺&スガダイロー a new little one『Our Waning Love』(JazzTokyo)(2023年)
インプロヴァイザーの立脚地 vol.4 細井徳太郎(JazzTokyo)(2023年)
細井徳太郎+阿部真武@水道橋Ftarri(2022年)
吉田達也+神田綾子+細井徳太郎@公園通りクラシックス(2021年)
神田綾子+細井徳太郎+岡川怜央@水道橋Ftarri(JazzTokyo)(2021年)
有本羅人+類家心平+細井徳太郎+池澤龍作+レオナ@神保町試聴室(2021年)
Dance x Music Session Vol. 01(2020年)
坪口昌恭+細井徳太郎@下北沢No Room For Squares(2020年)
秘密基地『ぽつねん』(2019年)
細井徳太郎+松丸契@東北沢OTOOTO(2019年)
WaoiL@下北沢Apollo(2019年)
李世揚+瀬尾高志+細井徳太郎+レオナ@神保町試聴室(2019年)
細井徳太郎+君島大空@下北沢Apollo(2019年)
秘密基地@東北沢OTOOTO(2019年)
謝明諺+高橋佑成+細井徳太郎+瀬尾高志@下北沢Apollo(2019年)
WaoiL@下北沢Apollo(2019年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+シセル・ヴェラ・ペテルセン+細井徳太郎@下北沢Apollo、+外山明+大上流一@不動前Permian(2019年)
合わせ鏡一枚 with 直江実樹@阿佐ヶ谷Yellow Vision(2019年)
SMTK@下北沢Apollo(2019年)
伊藤匠+細井徳太郎+栗田妙子@吉祥寺Lilt(2018年)
●秋元修
謝明諺&スガダイロー a new little one『Our Waning Love』(JazzTokyo)(2023年)
瀬尾高志+広瀬淳二+高橋佑成+秋元修@神保町試聴室(2022年)
東京オペラシティリサイタルホール(2024/12/6)。
愉悦の時間だった。武満徹作品での黒田鈴尊さんは活を入れる尺八で空間性を、また間宮芳生作品での松平敬さんの語りは生々しい情景を想像させてくれた。薩摩琵琶がこれほどまでに多様な貌をみせるのかと驚かされた藤倉大さんと向井響さんの現代性。それから山本和智さんの曲では薩摩琵琶、打楽器それぞれから想像しうる領域を互いの力によって拡げあっているよう。
オペラシティは巨大すぎて、いつも用事が終わるとさっと帰ってしまうのだけれど、昨日は近くにねこまどという小さくて親密なバーを見つけた。やっぱり良いカフェやバーがあるとその街と仲良くなれそうで。
●久保田晶子
特殊音樂祭@和光大学(JazzTokyo)(2019年)
●山本和智
現代音楽レクチャーシリーズ最終回「今日の音楽 作曲家 山本和智 自作を語る」@浦安市文化会館(2023年)
特殊音樂祭@和光大学(JazzTokyo)(2019年)
●今西紅雪
山内桂+今西紅雪@東北沢OTOOTO(2024年)
ヨルダン・コストフの2023年冬のツアー(2023年)
山内桂+今西紅雪@不動前Permian(2023年)
「響む 其の六」@東北沢OTOOTO(2023年)
ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪(JazzTokyo)(2023年)
フェルナンド・カブサッキ+今西紅雪@神谷町光明寺(2023年)
Entropic Hop/日本ツアー・関東の陣(JazzTokyo)(2023年)
ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪@東北沢OTOOTO(2023年)
蓮根魂@なってるハウス(2022年)
障子の穴 vol.4@ZIMAGINE(2020年)
トム・ブランカート+ルイーズ・ジェンセン+今西紅雪+田中悠美子@本八幡cooljojo(JazzTokyo)(2019年)
今西紅雪+S.スワーミナータン@葛西レカ(2019年)
August Moon@浜町August Moon Cafe(2019年)
障子の穴 vol.2@ZIMAGINE(2019年)
今西紅雪「SOUND QUEST 2019 〜谺スル家〜」@千住仲町の家(2019年)
タリバム!+今西紅雪@本八幡cooljojo(JazzTokyo)(2019年)
ピーター・エヴァンス@Jazz Art せんがわ2018(JazzTokyo)(2018年)
●矢部優子
春の気たつを以て也@成城学園前アトリエ第Q藝術(2024年)
矢部優子+山㟁直人+広瀬淳二@アトリエ第Q藝術(2023年)
りら~雲を吐き、星を喰う homages to Tetsu~@山猫軒(JazzTokyo)(2023年)
古池寿浩+矢部優子+増渕顕史@水道橋Ftarri(2022年)
神田綾子+矢部優子+遠藤ふみ@大泉学園インエフ(2021年)
Dance x Music Session Vol. 01(2021年)
穢れ(JazzTokyo)(2020年)
ヒゴヒロシ+矢部優子、プチマノカリス/山我静+鈴木ちほ+池田陽子@なってるハウス(2019年)
815展でのパフォーマンス(矢部優子、広瀬淳二、池田陽子、渡辺隆雄、遠藤昭)@好文画廊(2019年)
謝明諺+秋山徹次+池田陽子+矢部優子@Ftarri(2019年)
大墻敦『春画と日本人』(2018年)
●山口コーイチ
渋さ知らズ fuwa works@入谷なってるハウス(2024年)
渋さ知らズ@なってるハウス(2023年)
渋さチビズ@なってるハウス(2023年)
川口義之+不破大輔+山口コーイチ+岡村太+高橋保行@なってるハウス(2022年)
不破ワークス@なってるハウス(2020年)
シワブキ@なってるハウス(2019年)
渋さチビズ@なってるハウス(2019年)
ヴァネッサ・ブレイ+山口コーイチ@サラヴァ東京(2018年)
川下直広カルテット@なってるハウス(2017年)
川下直広カルテット@なってるハウス(2016年)
AAS@なってるハウス(2016年)
山口コーイチ『愛しあうことだけはやめられない』(2009-10年)
横浜の鶴見区潮田~仲通には関東最大の沖縄コミュニティがある。編集者の水木さん、沖縄オルタナティブメディアの西脇さんと街をうろうろ。
鶴見の埋立が始まったのが1913年。京浜工業地帯の労働力として沖縄出身者が集まってきた。一方で日本政府の琉球処分(1879年、琉球王国を沖縄県として自国に編入)のあと、税を払えずに土地を手放す人が増え、1899年より移民がスタートした。ブラジル移民は1908年からのことである。だから、沖縄から鶴見、沖縄から南米への移動はこの百年ほどの話。(*1、2)
日本はバブル期の1990年に入管法を改正し、日系3世までを受け入れることにした。労働力が欲しいが外国人を入れたくないとの政府の考えによるものだった。これを機に在日ブラジル人が増えた。(*3)
そういったことの結果として、鶴見の沖縄コミュニティにはブラジルやボリビアなど南米のひとたちも増え、街には両方のお店がある。
とはいえ外向けに宣伝する類のものではないから、それらしき場所は県人会のビルにある「おきなわ物産センター」のみ。入ってみると土産物もあるが知らない食品も多い。帰ってから食べようと思い、ソーキと宮古そばを買った。
もうひとつの目当てはブラジルのフェジョアーダを作るための黒いんげん豆。「ユリショップ」に入るとみんなポルトガル語で話している(たぶん)。一袋の量が多く、フェジョアーダ作りの腕もあがることだろう。
そしてお腹も空き、「ヤージ小」に入った。もちろん小はグワーと読む。沖縄ならではの味噌汁定食もあり(こちらの味噌汁とはちがい単品で立派なおかずになる)、悩んだが、ここはそば屋。中味そばを頼んだ。すごくたくさんの豚もつがのっており、強めの鰹出汁。とても美味しい。
1923年の関東大震災直後にはデマをうのみにした一般市民たちが多くの朝鮮・中国人たちを殺すという事件が多発したが、鶴見では警察署長を務めていた大川常吉というひとがかれらを守った。東漸寺にはそれを記念した碑があった。
(*1)「藤井誠二×磯部涼 沖縄、南米、鶴見定食」(『散歩の達人』2019年2月号)
(*2)上野英信『眉屋私記』(1984年)
(*3)植民地文化学会・フォーラム『「在日」とは何か』(2013年)
ポール・オースター『4 3 2 1』の邦訳がようやく出版され、梅屋敷の仙六屋カフェで翻訳家の柴田元幸さんによるトークが開かれた。葉々社さんの主催(いい書店!)。
2013年5月に書き始めて2017年1月に出版。アメリカの事情のことを考えればこの分厚い本を2年半ほどで書き終えたことになるという。1960年代を描いた作品としては『Moon Palace』、『Invisible』に次いで3作目。柴田さんが最初のところを朗読しはじめるとどうも覚えがある。それも当然で、原著が出たとき自分も読みかけ、あまりの量に挫折したのだった。
柴田さんによればオースターを映画が支えていた面もあったようで、サイレント期のコメディアンであるローレル&ハーディはサミュエル・ベケット経由で意識した可能性があるという。会場では『極楽ピアノ騒動』が少しだけ上映されてみんな爆笑。お尻を蹴飛ばされた女性が警官にお尻のことを「daily duties」と表現しており妙に可笑しい。原題は『The Music Box』であり、じっさいオースターの『The Music of Chance』だって思い出させてくれる。
オースターは黒人初のメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンのことを書いているけれど、『4 3 2 1』でもそれを想起させるバスケットボールの試合のエピソードがある。その部分の柴田さんの朗読はみごとでもあり、また人種差別という面では「まるっきりいまの話だと思えてしまう」とのコメントにも納得させられてしまう。
それにしても厚く、およそ800頁。翻訳のゲラの修正も順序通りではなく敢えてとびとびにして整合性をチェックしたりして、たいへんだったらしい。柴田さんの手書きの原稿をオマケにいただいた。 さていつ読もう。年末年始かな。
●ポール・オースター
『ユリイカ』のポール・オースター特集号
ポール・オースター『Baumgartner』(2023年)
ポール・オースター+J・M・クッツェー『ヒア・アンド・ナウ 往復書簡2008-2011』(2013年)
ポール・オースター『冬の日誌』(2012年)
ポール・オースター『Sunset Park』(2010年)
ポール・オースター『インヴィジブル』再読(2009年)
ポール・オースター『Invisible』(2009年)
ポール・オースター『闇の中の男』再読(2008年)
ポール・オースター『闇の中の男』(2008年)
ポール・オースター『写字室の旅』(2007年)
ポール・オースター『ブルックリン・フォリーズ』(2005年)
ポール・オースター『オラクル・ナイト』(2003年)
ポール・オースター『幻影の書』(2002年)
ポール・オースター『トゥルー・ストーリーズ』(1997-2002年)
ポール・オースター『ティンブクトゥ』(1999年)
ポール・オースター『リヴァイアサン』(1992年)
ポール・オースター『最後の物たちの国で』(1987年)
ポール・オースター『ガラスの街』新訳(1985年)
ポール・ベンジャミン『スクイズ・プレー』(1982年)
『増補改訂版・現代作家ガイド ポール・オースター』
ジェフ・ガードナー『the music of chance / Jeff Gardner plays Paul Auster』
東京琉球館で太田昌国さんのトーク(2024/11/29)。先ごろ亡くなった弁護士の大谷恭子さん、フランス文学者の鈴木道彦さんに関する話。
大谷恭子さんは全共闘世代、ブントのメンバーでもあった。たまたま脳性麻痺の小学生・金井康治の建造物侵入事件(1977年)の弁護を引き受け、そのことが彼女の弁護士生活を変えた。大谷さんのようなひとたちの地道な努力が、国連の障害者権利条約(2008年発効)、日本の障害者差別解消法(2013年制定)に結び付いた。2021年には民間企業にも配慮が義務付けられた。太田さんはこの社会を「インクルーシブ」(包摂的)なものと書く。
その後大谷さんは永山則夫の弁護団にも加わり、死刑廃止論者となる。永山は極寒の地に生まれ酷いネグレクトを受けた少年時代を過ごした。ひとの背景を鑑みることなく少年犯罪も死刑も誠実に考えることはできない。大谷さんはそれを追求した。
フランス文学者の鈴木道彦さんがなぜ小松川事件(1958年)や金嬉老事件(1968年)に関わったのか。鈴木さんは「李珍宇はジャン・ジュネだ」と言ったという。娼婦の子として生まれたジュネもまた過酷な少年時代を過ごした。
個の事情や背景はそれぞれ異なるものの、大谷さんや鈴木さんの残した論考を参照しつつ、太田さんは「民族性を盾にしてなにかを語ることは危険だ」と言う。昨今のクルド人たちに対する言説もまた、と。
●太田昌国
太田昌国の世界 その68「画家・富山妙子の世界」
太田昌国『さらば!検索サイト』
太田昌国の世界 その62「軍隊・戦争と感染症」
太田昌国の世界 その28「「従軍慰安婦」論議の中の頽廃」
太田昌国の世界 その24「ゲバラを21世紀的現実の中に据える」
太田昌国の世界 その15「60年安保闘争後の沖縄とヤマト」
60年目の「沖縄デー」に植民地支配と日米安保を問う
太田昌国『「拉致」異論』
太田昌国『暴力批判論』
『情況』の、「中南米の現在」特集
代々木上原のHako Gallery(2024/11/28)。
Li-Chin Li 李俐錦 (中国笙)
MIYA (Modular fl)
Risa Takeda 武田理沙 (synth)
李俐錦さんから「自分はloudだからエレクトロニクスと演りたい」との発言があり企画した。当日になり3人で相談し、ファーストセットはデュオふたつ(順番はMIYAさんと武田さんがじゃんけんで決めた)、セカンドセットはトリオによる即興。
武田さんとのデュオで感じたのは中国笙のデジタル感(日本の笙にもシンセのような感覚があるけれど)。ふたりとも何の前触れもなく「その音」にたどりつき続け、その驚きが持続する。MIYAさんとのデュオでは、MIYAさんの作り出すサウンドがまるでプラットフォームのようになり、その場を共有してふたりとも発言する感覚。発言が蓄積されていくうちに音の記憶が狂わされる。そしてトリオでは快楽のミクスチャー。
Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)
●李俐錦
李俐錦+すずえり@Ftarri(2024年)
●MIYA
MIYA+芳垣安洋@千駄木Bar Isshee(2024年)
MIYA+竹下勇馬@千駄木Bar Isshee(2024年)
インプロヴァイザーの立脚地 vol.21 MIYA(JazzTokyo)(2024年)
謝明諺・2024年6月の日本ツアー(JazzTokyo)(2024年)
ことばと即興音楽の夕@月花舎・ハリ書房(2024年)
「月花舎 Miyaを語る」@神保町月花舎・ハリ書房(2024年)
MIYA+中村としまる@千駄木Bar Isshee(2024年)
そらの下、わらの家@公園通りクラシックス(2024年)
MIYA+田中悠美子@千駄木Bar Isshee(2024年)
松本泰子+庄﨑隆志+齋藤徹@横濱エアジン(『Sluggish Waltz - スロッギーのワルツ』DVD発売記念ライヴ)(2019年)
●武田理沙
謝明諺・2024年6月の日本ツアー(JazzTokyo)(2024年)
The Mad Laboratory of Anti Matter@代々木上原Hako Gallery(2024年)
武田理沙@大塚bar地底(2024年)
武田理沙@神田錦町Polaris(2024年)
謝明諺+武田理沙+T. 美川@渋谷Bar Subterraneans(JazzTokyo)(2023年)
高橋保行+潮田雄一+武田理沙@四谷三丁目CON TON TON VIVO(2023年)
武田理沙+アキオ・ジェイムス@公園通りクラシックス(2023年)
天鼓+内橋和久「天ノ橋 地獄巡」@秋葉原Club Goodman(2023年)
武田理沙+渡邉茜@本八幡cooljojo(2023年)
林栄一+武田理沙@公園通りクラシックス(2021年)
近藤直司+永田利樹+武田理沙@喫茶茶会記(2020年)
松本ちはや+武田理沙@なってるハウス(2020年)
mn+武田理沙@七針(2019年)
武田理沙『Pandora』(2018年)