水道橋のFtarri(2022/2/13)。
Misaki Motofuji 本藤美咲 (bs)
Chiho Oka 岡千穂 (laptop)
バリトンサックスの静かな共鳴からはじまり、両者が音の紙を重ねるようにしてサウンドが多層的になってゆく。本藤さんはびりびりと震える低音を増幅したりフラジオでの高音を素材として提示したり、バリトンサックスならではのマージナルな音領域を意図的に拡張させた。岡さんはサウンド全体を整地させたり掘り返したり。サックスが常に「わたし」の策動だとすると、岡さんのラップトップは「わたし」がそっぽを向いてサウンドに自律性や匿名性を与えているように思えた。終盤のバリトンサックスはまるでビバップのフロッタージュのようでおもしろい。セカンドセットはサンプリングされた自然音などに事件を次々に足してゆくようなあんばい。
Fuji X-E2、7Artisans 12mmF2.8、Pentax FA77mmF1.9
●本藤美咲
本藤美咲+遠藤ふみ@Ftarri(2021年)
照内央晴+柳沢耕吉+あきおジェイムス+本藤美咲@なってるハウス(2021年)