Sightsong

自縄自縛日記

長沢哲+山田衛子@不動前Permian

2024-04-16 07:52:22 | アヴァンギャルド・ジャズ

不動前のPermian(2024/4/15)。

Tetsu Nagasawa 長沢哲 (ds)
Eiko Yamada 山田衛子 (recorder)

はじまると楽器の響きがPermianというハコの響きと相似形なのだという印象を受ける。テナーリコーダーの内部の共鳴からも、またドラムの打音からも伝わる硬質な反響。それがひとつひとつの音をクリアで明確なものとしており、聴く者の集中力を高めてくれる。長沢さんが細かな打音で世界を組み上げてゆく一方で、山田さんの驚異的なタンギングとその連なりによる大きな流れ。シンバルの上に異物を乗せて残響の周波数のプロファイルがぎざぎざの広めになると、山田さんはマージナルな音に移行し、濁りを共有した。

セカンドセットで山田さんが使ったのはバスリコーダーとソプラノリコーダー。バスでは豊かな倍音を活かしたドローン的なもの。そしてソプラノは音の相が遷移しやすいという特性を活かしたものに聴こえた。循環呼吸による長いフレーズも、篳篥を思わせる揺れ動きも、驚くほど各々の音が存在感をもったマルチフォニックもすばらしいものだった。長沢さんは独立して進んだり、リコーダーの変化に呼応したり。吊り下げられたベルを鳴らすときに荒々しいものを出していた。

Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)

●長沢哲
長沢哲+阿部真武@Ftarri(2023年)
長沢哲+遠藤ふみ@神保町試聴室(2023年)
長沢哲+阿部真武@Ftarri(2023年)
長沢哲+遠藤ふみ@神保町試聴室(2023年)
長沢哲+矢萩竜太郎+木村由+かみむら泰一+いずるばワークショップ@いずるば(2022年)
長沢哲+遠藤ふみ@神保町試聴室(2022年)
長沢哲+かみむら泰一@東北沢OTOOTO(2019年)
長沢哲ソロ~齋藤徹さんに捧ぐ@本八幡cooljojo(2019年)
長沢哲+清水一登+向島ゆり子@入谷なってるハウス(2019年)
蓮見令麻+長沢哲@福岡New Combo(2019年)
長沢哲+齋藤徹@ながさき雪の浦手造りハム(2018年)
長沢哲+近藤直司+池上秀夫@OTOOTO(2018年)
齋藤徹+長沢哲+木村由@アトリエ第Q藝術(2018年)
#07 齋藤徹×長沢哲(JazzTokyo誌、2017年ベスト)
長沢哲『a fragment and beyond』(2015年)

●山田衛子
山田衛子+山㟁直人+秋山徹次@水道橋Ftarri(2024年)


BIG FOOT@秋葉原GOODMAN

2024-04-16 07:33:23 | アヴァンギャルド・ジャズ

秋葉原のCLUB GOODMAN(2024/4/14)。

Tatsuya Nakamura 中村達也 (ds)
Yoshimitsu Ichiraku 一楽儀光 (modular synth, ds)

BIG FOOT:
Akira Sakata 坂田明 (as)
Yong Yandsen (ts)
Takashi Seo 瀬尾高志 (b)
Darren Moore (ds)

中村さんと一楽さんの対決というのか大はしゃぎというのか、わけのわからなさが爆発していて楽しかった。自動制御を取り入れつつ自らそれを踏んづけているようなハチャメチャ感覚。

BIG FOOTはさすがの全員攻めメンバー。瀬尾さんのアタックは実に強靭であり、ダレンさんの上から下までバランスよいドラミングは痛快。サックスふたりは悠然とヘンな作業を取り行っていた。

Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)

●坂田明
坂田明 with TRAVISANO TRIO@千駄木Bar Isshee(2024年)
クレイグ・ペデルセン+マーク・モルナー+坂田明@千駄木Bar Isshee(2024年)
ケン・ヴァンダーマーク+ポール・ニルセン・ラヴ 2024年日本ツアー(関東編)(JazzTokyo)(2024年)
そらの下、わらの家@公園通りクラシックス(2024年)
ポール・ニルセン・ラヴ+ケン・ヴァンダーマーク+坂田明@渋谷Super Dommune(2024年)
坂田明+香村かをり@千駄木Bar Isshee(2023年)
フィールド – ダイクマン – フローリン / Drag it to the bottom w/坂田明@横濱エアジン(2023年)
MMBトリオ+坂田明@下北沢No Room for Squares(2022年)
特殊音樂祭@和光大学(JazzTokyo)(2019年)
Arashi@稲毛Candy(2019年)
リューダス・モツクーナス『In Residency at Bitches Brew』(JazzTokyo)(2018年)
ピーター・エヴァンス@Jazz Art せんがわ2018(JazzTokyo)
JAZZ ARTせんがわ2018
サイモン・ナバトフ@新宿ピットイン(2017年)
『浅川マキを観る vol.3』@国分寺giee(2017年)
坂田明+今井和雄+瀬尾高志@Bar Isshee(2016年)
ジョー・モリス@スーパーデラックス(2015年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
見上げてごらん夜の星を(坂田明『ひまわり』、2006年)
浅川マキ『ふと、或る夜、生き物みたいに歩いているので、演奏家たちのOKをもらった』(1980年)
浅川マキ『Maki Asakawa』(主に1970年代)

瀬尾高志
The Bass Collective『瞬く森』(JazzTokyo)(2024年)
潮田雄一+瀬尾高志+藤巻鉄郎@なってるハウス(2024年)
BORDERS vol.1@神保町試聴室(2024年)
The Bass Collective@神保町試聴室(2023年)
徹の部屋ふたたび 不在の在 ~『齋藤徹の芸術 コントラバスが描く運動体』出版記念@いずるば(JazzTokyo)
The Bass Collective@渋谷公園通りクラシックス(2023年)
瀬尾高志+広瀬淳二+高橋佑成+秋元修@神保町試聴室(2022年)
The Bass Collective meets Jean & Bénédicte@山猫軒(2022年)
酒井俊+瀬尾高志+須川崇志+市野元彦@稲毛Candy(JazzTokyo)(2022年)
石田幹雄トリオ@稲毛Candy(2020年)
瀬尾高志+松丸契+竹村一哲+高橋佑成@公園通りクラシックス(2020年)
ベースアンサンブル ~ Travessia de Tetsu ~@横濱エアジン(2019年)
李世揚+瀬尾高志+かみむら泰一+田嶋真佐雄@下北沢Apollo(2019年)
李世揚+瀬尾高志+細井徳太郎+レオナ@神保町試聴室(2019年)
謝明諺+高橋佑成+細井徳太郎+瀬尾高志@下北沢Apollo(2019年)
伊藤志宏+瀬尾高志@稲毛Candy(2018年)
永武幹子+加藤一平+瀬尾高志+林ライガ@セロニアス(2018年)
永武幹子+瀬尾高志+竹村一哲@高田馬場Gate One(2017年)
永武幹子+瀬尾高志+柵木雄斗@高田馬場Gate One(2017年)

●ダレン・ムーア
広瀬淳二+カル・ライアル+クリスティアン・メオス・スヴェンセン+ダレン・ムーア@下北沢Apollo(2019年)
ブライアン・アレン+広瀬淳二+ダレン・ムーア@Ftarri(2018年)
池田陽子+山㟁直人+ダレン・ムーア、安藤暁彦@Ftarri(2018年)
サイモン・ナバトフ@新宿ピットイン(2017年)
広瀬淳二+中村としまる+ダレン・ムーア@Ftarri(2017年)
Kiyasu Orchestra Concert@阿佐ヶ谷天(2017年)


大友良英+イヌイジュン+西村雄介@大久保ひかりのうま

2024-04-16 07:24:27 | アヴァンギャルド・ジャズ

大久保のひかりのうま(2024/4/9)。

Yoshihide Otomo 大友良英 (g)
Jun Inui イヌイジュン (ds)
Yusuke Nishimura 西村雄介 (b)

三者ががんがん攻める中でも音がそれぞれ美しいほどに分離しているのはさすが。アイラーの<Spiritual Unity>には驚かされた。そして、よしジャズバラッドだと西村さんが宣言してから、イヌイさんがポール・モチアンの真似をはじめたのは愉快だった。

Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8

●大友良英
大友良英@水道橋Ftarri(2024年)
大友良英 X 田中鮎美 "session"@公園通りクラシックス(2024年)
TRY ANGLE/大友良英+川島誠+山崎比呂志@なってるハウス(2022年)
大友良英+川島誠『DUO』(Jazz Right Now)(2021年)
大友良英+川島誠@山猫軒(2021年)
リューダス・モツクーナス+大友良英+梅津和時@白楽Bitches Brew(JazzTokyo)(2018年)
大友良英+マッツ・グスタフソン@GOK Sound(2018年)
阿部芙蓉美『EP』(2014年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
ジョン・ブッチャー+大友良英、2010年2月、マドリッド(2010年)
井上剛『その街のこども 劇場版』(2010年)
『その街のこども』(2010年)
大友良英+尾関幹人+マッツ・グスタフソン 『ENSEMBLES 09 休符だらけの音楽装置展 「with records」』(2009年)
サインホ・ナムチラックの映像(2008年)
大友良英の映像『Multiple Otomo』(2007年)
『鬼太郎が見た玉砕』(2007年)
原みどりとワンダー5『恋☆さざなみ慕情』(2006年)
テレビドラマ版『クライマーズ・ハイ』(2003年)