ケニー・ホイーラー『One of Many』(CAM、2006年)を聴く。
Kenny Wheeler (flh)
John Taylor (p)
Steve Swallow (b)
とにかく、ホイーラーのフリューゲルホーンが展開する音の透明感が半端でない。微妙に音色をずらしていき、尻尾がぶるぶると震える。聴きながら眼前に広がるイメージは、向こうの雲の切れ目から差し込む日の光である。ジョン・テイラーのピアノによって、透明感はさらに増している。
さらに、エロチックなスティーヴ・スワロウのエレキベース。甘甘でずぶずぶででろでろの沼に落ちてしまうことを恐れないのだろうか。
●参照
ケニー・ホイーラー+リー・コニッツ+デイヴ・ホランド+ビル・フリゼール『Angel Song』
『A Tribute to Bill Evans』(ホイーラー参加)
ジョン・サーマン『Flashpoint: NDR Jazz Workshop - April '69』(ホイーラー参加)
スティーヴ・スワロウ『Into the Woodwork』
カーラ・ブレイ+アンディ・シェパード+スティーヴ・スワロウ『Trios』
カーラ・ブレイ+スティーヴ・スワロウ『DUETS』、渋谷毅オーケストラ
ポール・ブレイ『Complete Savoy Sessions 1962-63』(スワロウ参加)
日野元彦『Sailing Stone』(スワロウ参加)