メアリー・ハルヴァーソンとよく共演しているようで気になり、ブリガン・クラウスの2枚を聴く。両方ともニッティング・ファクトリー盤(もうCDは出していないのだったか?)。
■ 『Good Kitty』(Knitting Factory、1996年)
Briggan Krauss (as)
Chris Speed (ts, cl)
Michael Sarin (ds)
もうひたすらに、クリス・スピードとの吹きまくり絡みまくり合戦。愉しんだのではあるけれど、こちらの耳と脳は、一時代前の音のようにしか処理してくれない。それに、まさにこのジャケットのようにペラペラでキッチュな音(もちろん、褒め言葉)という面では、スピードのほうが一枚上手のような。
■ 『Descending to End』(Knitting Factory、1999年)
Briggan Krauss (all instruments)
ひとりでサックスだの電子楽器だのいろいろなノイズだのを発した多重録音。やはりこれも、時代に即した音楽のように聞こえてならないのだがどうか。ときおり聞こえるバリトンサックスの音には嬉しくて反応してしまう。
そんなわけで、ほかのインプロヴァイザーと共演するクラウスの裸のサックスを聴きたいと思うのだった。