Sightsong

自縄自縛日記

角銅真実+横手ありさ、田中悠美子+清田裕美子、すずえり+大城真@Ftarri

2018-08-15 07:03:16 | アヴァンギャルド・ジャズ

水道橋のFtarriで、「6周年記念コンサート Vol. 4」(2018/8/14)。

■ 角銅真実 (声)+横手ありさ (声)

暗闇でふたりが並んで立ち、両手に持ったライターを点火するリレーを行う。そのたびに無表情の顔が浮かび上がり、人間性を殺す演劇的なしぐさが逆に人間性を強調する。点火のリレーは囁き声のリレーへと移行し、やがて、ふたりは音楽を奏で始める。

■ 田中悠美子 (エレキ大正琴)+清田裕美子 (龍笛、琵琶)

清田さんの龍笛ソロのあと、田中さんが大正琴を弾きはじめた。

前回はじめて観たときに激しく驚いた大正琴、それは「鍵盤を取り除いてフレットも少し削った改造エレキ大正琴」。田中さんは音を探るとはいっても確信犯。弦の端と端とを同時に弾いたり、小道具で弾いてはボトルネックで自在に周波数を変えたり。前回と違い、演奏の愉しさを少し隠し、良い音ヘンな音が出てもそれを見せず含み笑い。

ここに清田さんの琵琶が楔をさしまくった。重そうな楽器は音も重い。

■ すずえり (プリペアド・ピアノ、自作楽器、ほか)+大城真 (自作楽器)

大城さんはスピーカーを床に置き、発信機とともにフィードバックを発生させる。同じサイズの発信機が次々に悪夢のように取りだされ、それを、片手で乱暴に無造作に置いてゆく。ここには暴力的な怖さがあって、いちいち自分の頭に当たってスプラッター映画のようになることを想像してしまう。

バイオレントなアメリカンポップアート大城真と組んだすずえりさんは、その影響もあってか、パフォーマンスをスピードアップしたように見えた。ピアノの内部を半分自動・半分手動で操作しつつ、鍵盤を弾く。横にはくるくる回るオブジェ、それを照らしての天井と壁の影絵。ミニマルよりもドラマチック。

●参照
フタリのさとがえり@Ftarri(2018年)
齊藤僚太+ヨシュア・ヴァイツェル+田中悠美子@Ftarri(2018年)
Zhao Cong、すずえり、滝沢朋恵@Ftarri(2018年)
ファビオ・ペルレッタ+ロレンツォ・バローニ+秋山徹次+すずえり@Ftarri(2017年)
すずえり、フィオナ・リー『Ftarri de Solos』(2017年)
網守将平+岡田拓郎、角銅真実+滝沢朋恵、大城真+川口貴大@Ftarri
(2017年)
大城真『Cycles』(2017年)
大城真+永井千恵、アルフレート・23・ハルト、二コラ・ハイン+ヨシュア・ヴァイツェル+中村としまる@Ftarri(2017年)


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