ずっと前に映画化されたものを見て緊密なサスペンミステリーものでも、登場人物の心理のどんでん返しの面白さを堪能できる秀作だったので、通常は映画化されてから原作を追うようなことはしない僕ですが、長く読むのを暖めていた本でした。
結構、ページ数も短く、あっという間に読み終えてしまったが、中編小説というイメージでしょうか、、。どうしても映画との比較になるが、映画のほうがコクがあって面白いと思った。舞台劇 . . . 本文を読む
貫井の作品でもぴか一読みやすい作品で、結構厚手の本なんだけれど一気読みしちゃいました。子供の誘拐もので、最初は犬を誘拐するという着想がイケてる。
そのうちどんどんこんがらがってくるんだけれど、登場人物が魅力的でユーモアと愛情に満ちており、楽しく明るく読ませていただきました。あの、誘拐での現金への換金方法はなるほどと納得するものがあり感心した。現代の文明の利器を常に考えていなければならないから、ミ . . . 本文を読む
95歳の人間が作る映画、というだけで興味津々。何せ、世界でもこんな高年齢で映画を作った人は稀で、人間探究上でも画期的なことであろうと思う。
だいたい90を超えている人が何を考えているのか、私たちはあまりに知らない。しかも、それを映像化してくれるのであるから学術的にも貴重な映画資料になりえると思う。とか、そんな文化的に捉えるのは置いといて、やはりこの年齢になると、撮れるものは限られてくるから、遺作 . . . 本文を読む
2大スター競演による裏社会に生きる人間の闇と光、と言えばかなり聞こえはいいが、単なるヤクザ映画の抗争だけが画面をよぎり、せっかく二人を主演させた効果もほとんど感じないまま映画は終わる、、。
といっても、この映画で驚いたのは、クォン・サンウの普通の悪役ということかな。何故こんな脚本で出演したのか分からないけれど、誰でも良かった役柄でした。ポスターが良かっただけに、秀逸な人間映画だと思った僕が甘かっ . . . 本文を読む
急に突拍子もないものが出現したり、いかにも不安定な現代を描き続けている黒沢清が、妙に落ち着いて揺れ動く現代社会を、揺れないでぶれないでしっかり描写した家族ドラマだ。
結構オーソドックスな撮り方に驚く。いつもカメラが不安定感を与えているのに今回はしっかりと腰を据えている。映画の文法のようなものを意識させられる。練られた脚本だと気づく。
庭に向かう戸が若干開いていて雨風が入り込んでいる。この家の主 . . . 本文を読む
数よく読んだ小説の中でも読後号泣したものは最近ではここ云10年ではこの作品のみ、という僕ですが映画ではさてどうだったでしょうか、、。
映画は原作の雰囲気を良く出していました。トリックもほぼ原作通りで、原作が素晴らしければ映画も良くなるという見本のような映画でもあります。まあ、脚本もなかなかピーンと張り詰めたものを出しています。優秀です。
ミステリーとしてはアリバイ作りと動機付けがこの作品の重要 . . . 本文を読む
ニューヨークでウエストサイドとイーストサイドが今でもあれほど差があるのか前時代的だとも思いましたが、ライフゾーンもそうだが子守から見たセレブの世界がただ卑しいだけでげんなりしたのも事実です。
でも、こんなことを見るために映画料金を払ったわけではないのになあ、と思いながら画面を見ていたが、見方を変えてスカーレット・ヨハンソンにメロメロである僕は彼女の美しさを堪能しようとしました。
ところが、女性 . . . 本文を読む
さすが、ミシェル・ゴンドリー。粋で素晴らしい映画へのオマージュを思い切りふんだんに込めて、現代においても可能な映画作りの基本を見せてくれた。しかも、ほとんどハリウッド映画からは乖離した手作りの方法をもってして、、。
舞台が、ビデオ屋なのにDVDを置いていなくビデオしかないというのがミソなんです。映画の原点に戻ろうとするゴンドリーの意気込みが明確だ。そういえば僕もめっきりDVD党になってしまってい . . . 本文を読む
10/6
今年春先に買ったノートパソコン、人に貰ってもらおうとWINDOWSの新規インストールを昼ごろからやり始める。ところが結構大変。UPDATEをするたびにレベルが上がるので、結局完全に終了したのが午前0時を過ぎる。
何故こんなに遅くなっちゃたのかなあ、、。
10/7
翌朝新しいノートパソコンをネットで注文し、夕方には受け取りに行く。
時間があるので、例の如し天六でB級映画鑑賞。これがまた楽 . . . 本文を読む
僕の好きな爽やかスポーツ青春ものなんだけどなあ、この題材でこれだけ盛り上がらないというのも、まあ珍しいです。マンガの原作は知らないが、主人公に気持ちがそれほど乗って行かない展開だったのも一因があるかもしれない。
主人公遠藤雄弥が才能的には素晴らしいものを持っているが、それが心の成長に全く結ばないままラストのロードレースに入ってしまっているところがまず不満であります。彼以外の部員の方がまともな若者 . . . 本文を読む
スティーヴン・セガールの例の完全B級映画です。でも、今回はだらけてなく、意外とたそがれ心情も画面に露出しており、楽しめる作品となっている。
はめられて、刑事を首になったセガールがやらされているのは仕事人のようなこと。いくらカネのためとはいえ殺人まで請け負うのはどうか、と思うが、考えたら元祖仕事人の中村主水もいわゆる今で言う現役の刑事だったから違和感はないのかな。
まあ、一通り仕事人らしく裏を取る . . . 本文を読む
9/29
いつもの休日だが、朝起きてとても涼しい。というか、むしろ肌寒いぐらいだ。雨も降っており、いよいよ秋雨前線が活躍しています。で、何となく衣替えのようなことを気にし始めたらどんどん時間を取りました。ある程度この際捨てるべき衣類もえいや!と捨て去り、そんなことをしていると昼になってしまった。
午後、何となく梅田による。何となくTOHO梅田に行く。ここはシネコンだから何かやっているだろう、、。 . . . 本文を読む
道尾の青春ミステリーものでも、じっくり読ませる。ミステリーでなくてもこの透明感は海の見える街が舞台なだけに爽やかな風を感じる。全体の若者の得体の知れない何気ない哀しみが薄っすらと覆っており秀逸だ。この辺りが道尾の魅力なんだろう。
冒頭の喫茶店の描写が中盤になってあっと言わせる辺り、しびれました。こういうのがうまいね。新しい才能です。ガンガン読みたくなる気持ちが分かるでしょう、、。
ミステリー自 . . . 本文を読む
道尾の作品にしては音楽、それもロックを扱っているので傾向を変えたのかなあと思っていたら、さすがひねりがいっぱいあり納得しました。
今回の作品では若者の哀しみというのがミステリーとは別にしっかりと描かれており、感心しました。それにしてもラットマンというテーマだけで1冊の本を書いてしまうとは、恐れ入りました。ますます無限の可能性がありますね、、。
より一層大きくなる道尾作品に拍手喝采したいです。 . . . 本文を読む
正直に書きます。宮崎アニメは結構見てます。でも、こんな変なのは初めて、でしょうか。色々皆さんが書いていらっしゃいますので、書くこともなくなっていますが、だいたい宮崎には毒がふんだんにあり、どこに注入しようかなあ、という嗅覚を僕は感じてました。
で、この映画はその部分のオンパレードなのです。まあ、5歳の少年だからとか、親を名前で呼び捨てはいかにとかは置いといて、この映画には何かわけの分からない文明 . . . 本文を読む