初めて円楽さんの落語を聴きました。
「そば清」は蕎麦好きが何枚食べられるか?と言うものに、チャレンジする話。
20枚・・・30枚とどんどん増え、最後は50枚食べたら1両もらえるまで、話が広がります。
一度失敗し、どうしたものか・・・と悩んでいたら、うわばみが人間を飲み込み、動けなくなっているのに、草みたいなものを食べたら、元のうわばみの形になったところを目撃。
あれは、食べたものを無くすんだと思い、それを持ち帰り、再び蕎麦を食べることにチャレンジ。
49枚目でお腹が限界。ちょっと休ませてくれと、外に出て、取ってきた草を食べる。
戻ってこないのを心配し、店主が外に出るとたくさんの蕎麦が着物をきていた・・・と言うオチ。
うわばみの食べていたものは、人間を溶かすものだったのですね。
「一文笛」はちょっと切ないお話だった。
米朝さんの作品だそうで、大阪の話を江戸に置き換えたと言っていました。
スリの話です。
貧乏人からは盗まないと言うのがモットーの盗人。その腕を自慢しているのですが、ある日、お店ののおばあさんから、邪険に扱われている子どもの袂にお店の笛をそっと入れてしまう。
盗人としたら、良かれと思うのだけど、子どもは何故、そんなものを持っている?盗んだんだろうと責められる。父と2人暮らしの息子、父は元武士。勘当を言い渡されてしまい、盗んでいないのに・・・・・と、井戸に飛び込んでしまう。
命は助かったものの、意識は戻らず、医者に見せたくても貧乏長屋の住人では、お金はない。
足を洗ったスリの兄貴から、この話を聞いた盗人は、なんて事をしたんだ・・・・と後悔し、その場で右手の人差し指、中指を切り落として、盗人家業から抜けようとする。
名医に診てもらいたいが、金の亡者・・・・・・。ところが、この盗人、この名医の財布をすって、使って欲しいと持ってくる。盗んでも、元の持ち主に帰るんだ・・・・と。
兄貴から、それにしても器用な奴だといわれると、実は左利きと言うオチ。
切ない話にも笑いがあり、落語って面白い!!と改めて思いました。
前説からの流れも、とっても自然。流れるように本編に入っていく。無駄がない、隙がない、って感じ。
落語にますます興味あり。