ANYCOLORの改名と地方創生SDGs参画

2021-05-23 12:58:58 | Vtuber関連

 

ASMR四天王(褒めてない)を集めてのステゴロ(隠喩)とかこれもう訳わかんねえな(・∀・)

 

つーか、2019年の7月頃ってまだ全然Vtuberの認知度は低かったし、大体こんな感じ(サブカル・アングラ)やったんやろなあ・・・なんせ同年4月にはホロライブで昆虫食企画をやってたくらいだし(で、その名残を残すのが今でははあちゃまぐらいですよとw)。

 

自分がVtuverというものに触れ始めたのは2020年1月なので、これをリアルタイムで見ていたわけではないが、約2年前の空気感を知るという意味では参考になりそうだ感じた次第(まあにじさんじの方は随所にそういうテイストが残っているけれども)。

 

しかしそれも今や昔。にじさんじを管轄する「いちから」が社名変更をして「ANYCOLOR」となり、ホロライブが地方創生SDGsに参画したというのは、両社が新しいステージに向けて動き出したことをよく象徴している(後者についてはまた別の記事で感想を書こうと思う)。

 

前者については、田角社長自身がnoteで記事を書いているし、また様々な所属Vtuberがコメントもしているため、会社の性格も含めてその変更意図や過程が割とオープンになっており、それにあれこれ書くのは屋上屋を重ねるようなものの気もするが、まあ備忘も兼ねて以下感想めいたことをだらだら述べてみたい。

 

にじさんじは元々「Vtuberの多様な活動をプロデュース」という方向性を持っており、「アイドル売り」をするホロライブほどには統一性を感じない(これには留保が必要だが今回は触れない)、というかあえて設けない「箱」であった(女性ライバーに限っても、文野環やでびでび・でびる、鈴鹿詩子などを例に挙げればその幅の広さは理解しやすい。男性ライバーも入れると、ジョー・力一やましろ、花畑チャイカなどさらにその幅は広がる。ちなみに「にじさんじ」だけでなく、以前存在した「にじさんじネットワーク」や774.Incの立ち上げ援助などを行っており、Vtuber界全体の拡大と繁栄という視点がいちからにあることも十分うかがえる)。その意味では、(「どんな色にもなる」という社名なわけだから)その方針を明確化したものだと言えるだろう(「いちから」という社名でそれを連想する人がどれだけいるのか、という話だ)。

 

もう一つは、随所でも言及されているが、海外展開を見据えてのものだろう。ホロライブが桐生ココの登場やENの成功などで急速に海外市場を開拓したのはよく知られている通りだが(その前からCN[中国]やIN[インドネシア]は存在していたおり、下地が作られていたことを等閑視はできないが)、一方いちからはその後塵を拝していた。IN[インド]を設立したものの、(おそらくコロナでインドが危機的状況ということもあり)短期で休止状態になるなどの不運な要素もあるが、完全に後手に回っていること自体は否定しようのない事実である。

 

では、コロナが収束するまで待つか?しかし、コロナ禍による巣ごもり需要でYou Tubeなどの動画視聴時間は急速に伸び、Vtuberの認知度も急速に上がってからすでにそれなりの時間が経っている。Vtuberの数も急増してすでにレッドオーシャンとすら言われることもある程度に、国内市場の飽和は時間の問題となってきているのである(これは今のトレンドが動画ではなく1時間を超す生配信が多いということも関係しており、まさに時間の奪い合いとなっているわけだ)。

 

とするなら、国内の方針は今のままでいくとしても、海外に橋頭保を築かなければ頭打ちになることは容易に予測できる・・・というわけで、海外の人間からぱっと見でもわかりやすいANYCOLORという社名に変更することをもって、これからの方向性のマニフェストともした、と捉えるのが妥当だろう(新しい社名からはダイバーシティなどにも話をつなげることもできるしね)。

 

まあもちろん、社名を変更したからといって、単純に視聴者数が増えるわけではないだろう。そもそも視聴者が目にするであろう「にじさんじ」というグループ名の方は変わらないわけだし。まあ強いて言うなら、前述もしたように今は生配信が主流であり、それと動画との違いはインタラクティブ性がもたらす距離感の近さ、つまり「リアルタイムで反応が見れるので、参画しているという感覚を持つことができ、ある種の身近さも感じられる」部分だと考えられる(この「参画」の話は利他・絆に絡む次の記事でも扱う予定だが、さしあたってはクラウドファンディングやスローフード運動などを連想するとよいだろう)。とするなら、より海外勢に理解しやすい=身近に感じやすい社名変更というのは、大きな流れとしては理に適っていると言えるだろう。

 

まああとはどういう方向性で海外へアピールするような要素を作り出していくかは、なかなか難しいんじゃないかと思っていたりはする。というのも、海外視聴者の開拓に成功しているホロライブの配信内容に対し、にじさんじのそれはどこかディープ・アングラ・ドメスティックな印象が強いからだ(これは前回紹介した委員長が最も典型的だろう。もちろん100人も所属ライバーがいるので、それなりに幅はあるわけだが)。

 

なるほど言語的な壁がなく、ディープな話を聞いて盛り上がりたい国内勢にとっては魅力的なコンテンツになるだろうが、海外ニキにとっては、そもそも言語がある程度理解できるかという壁だけでなく、その内容に魅力を感じるかという点でなかなかにハードルが高いものになっている。

 

そもそもホロライブにしてからが、英語が流暢に話せるのは赤井はあとと桐生ココぐらいで、他はそれほど英語が話せるわけではない(ある意味Mrienglishはその典型だろう)。一生懸命話そうとしていることでの好感度や、いわゆる「翻訳ニキ」の存在によって橋渡しをされているのである。むしろ、ホロライブメンバーの企画に見られるある種の「ライトさ」が参入障壁を減らし、楽しそうに話しているのが良い、ぐらいの感じで受け入れられているケースも少なくないのではないか。

 

とするなら、言語の壁以上に内容や企画の方向性についての再検討は必要だろう(単に英語の得意な夢追や星川を表に立てればよい、というものではない)。とはいえ、「ANYCOLOR」なわけだから、ベクトルを揃えるということもしないだろう。しかし海外発の話題を呼ぶ新たな色とは・・・?なかなか発掘が難しそうではある。

 

というわけで、社名変更はしたものの、海外展開においては先が見えないように思えるにじさんじグループが、今後どうやって新たなストリームを作り出していくのか、今後に注目していきたい。


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