森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

キンポウゲ科 ユキワリソウ

2010年03月17日 | 自然観察日記
 ユキワリソウと呼ばれる一群の種の分布や分類はなかなか複雑です。ここでいうユキワリソウはサクラソウ科の方ではなくキンポウゲ科のミスミソウ属に属するもので、最近ではミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウ、オオミスミソウを区別して論ずるのが主流のようです。
 とにかくこの一群は、やたらと変異をして線引きがなかなかできない種なのです。例えば福井と新潟、自生する場所によっても明らかに違いがあるのですが、その変異が連続するといいます。最近DNA解析という手法が確立しているようですから、もう少し明確になってきているのでしょう。
 少なくとも新潟県に自生するグループ(オオミスミソウとされます)はその変異する能力が際立っていて、さまざまな園芸種が作られてきました。その作品の一部が園内の展示室で見られます。

ユキワリソウの展示 2

2010年03月17日 | 自然観察日記
 すべて栽培品です。このコーナーだけで500株弱が植え込まれているとか。光の具合がいまいちですが、足腰の悪い方にも見てもらえるので好評です。室内ですから見頃はせいぜい今月一杯でしょうか?
 野外に移植した個体約90000株だそうで、雪解け後4月半ば過ぎまでは楽しめるでしょう。無料バスを使うと労せずして群生地にいけます(4月から)。

ユキワリソウの展示 1

2010年03月17日 | 自然観察日記
 これは室内に設えたユキワリソウの自生地をイメージした立体展示。越後丘陵公園ではユキワリソウ祭りが始まりました。まだ野外には雪が多いところでは60cmを越すほどで、部分的に地面が露出したとはいえほとんどの個体は雪の下ですから、雰囲気を味わってもらうべく室内に作られました。