色鮮やかで形がチャワンタケのものでなかったので「あれ?」と考え込んでしまいました。もっともこれを見つけられた方が地中から枯れ木に付着していたものを絵のような形で持参されたため未知種かな?と思ったほどです。これを90度回転して見ると、なんとか茶わん状態になります。どのキノコにしてもいつも典型的な形をしているわけではありません。色具合や表側と裏側の組織の状態からベニチャワンタケでいいと思います。
今年もハイイロシメジが沢山発生しました。大型のキノコで一見美味しそうで食べごたえのありそうなキノコですが。食べた人の感想では「美味しくない」のだそうです。食べた人からは異常があったという話は未だ聞いていませんから有毒ではなさそうです。やや遅めの発生で落ち葉が溜まるようなやや湿った林床に大量に発生します。
キノコの同定は裏面の様子が大切で、襞状とか網状とか針状などの明確な区別ばかりでなく、茎との接点はどうかあるいは色具合はどうかなど、さらにはつばがあるとかないとかなどなど様々な情報が得られます。
ハイイロシメジの裏面は整った襞がきれいに並んでいます。このキノコが食用として価値があれば大歓迎されたことでしょう。
ハイイロシメジの裏面は整った襞がきれいに並んでいます。このキノコが食用として価値があれば大歓迎されたことでしょう。