高所に来たかどうかの判断をする手がかりの一つはミネカエデの出現です。同じように利用する植物はいくつかありますがこの種が出てくると県内ではだいたい1000mという感覚で利用しています。明確な論拠はないのですが感覚的なものですね。上は高山帯まで普通に出てきますからイメージはやはり高山植物となります。切れ込みはありますが葉の形がほぼ正五角形比較的わかりやすいカエデの気がします。葉軸が赤くなるのも一つの目安。コミネカエデは比較的大木になるようですがミネカエデは低木のものしか見ていません。
ミネカエデが混じるブナ林に雪で押されて倒れかけたブナの木に実がたくさんついていました。目の高さで果実を観察できることはそれほどありませんから良い機会を得ました。周辺のブナも今年は実が多そうでクマにとっては安心して冬越しができるかもしれません。
果実を割って中の種子を取り出してみました。三角形をした種子が出てくるのを期待したのにあいにくシイナのようです。それ以上に果実を割ってはいませんがすべてがシイナではないと思いますから今年は7年に一度といわれる豊作年になるのではないでしょうか。