シラネアオイが出た沢にはもう一つ大物が潜んでいました。キヌガサソウです。ここでは小さな群落でしたがその存在感は他に比べるものがありません。車状の大きな葉に真ん中には目立つ大きな花が一つ鎮座しています。ユリ科の種ですが「3」や「6」という数字にはこだわらない作りになっています。
ツクバネソウと同じグループの花ですが花数、雄しべの数、あるいは雌しべの柱頭の裂け方もすべて多めで、大型です。同属でありながらかつ同じようなところに生活する種でこんなに大きさの違いがあるというのは面白い現象です。染色体数の資料がないのでわかりませんがひよっとしてキヌガサソウはツクバネソウの倍数体が元になって進化したなどという考えは的は連れな発想でしょうか。