森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ネバリノギラン

2015年10月03日 | 自然観察日記
低山の里山などにはノギランという似た種がありますが、本種は触るとねばねばした感触があるネバリノギランです。比較的低山にも見ることができるので生育する範囲は広い感じです。蔵王連山の稜線上に見られましたが、低地にあるものは比較的湿地に近いところで自生している気がします。もっともこの生育している場所は稜線といえど霧や雲がかかり水分条件は多い方で湿地に近い環境といえる気がします。

ネバリノギランの花

2015年10月03日 | 自然観察日記
ネバリノギランの花は咲いているのかいないのかよくわからない雰囲気があります。先端をわずかに開いて開花する様は里山に生育するノギランとは対照的。半開きの仕組みは昆虫を誘引するのにはあまり優れた性質ではない気がするのですがどうでしょうか。生育環境などを考え合わせると、他花受粉に積極的な種ではないのでしょうか?。ごくごく小さな昆虫が花粉を運ぶ担い手と思われますが、全くといっていいほど気づきません。