森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

オオツリバナ

2015年11月08日 | 自然観察日記
初めての出会いです。葉や果実の分裂の様子から一見ヒロハツリバナと思うのですが、どこかおかしい!その場ではヒロハツリバナのつもりでいましたが、図鑑で確認してオオツリバナという種を認識しました。実はこの樹はコナラと思われる枯損木が上の方から落ちてきて、その勢いで倒れたと思われる状態でした。笹薮の中に半ば埋もれて大枝がそこから伸びていて気づいたものです。

オオツリバナの果実

2015年11月08日 | 自然観察日記
果実が割れなかから種子がぶら下がっているというツリバナの仲間の特徴がでています。果実は4分裂しています。つまり、4数性。今までの認識では5数性はツリバナ、4数性はヒロハツリバナという固定概念があって、その時はヒロハツリバナに収まったわけです。

オオツリバナの果実 翼はなし、かすかな稜が

2015年11月08日 | 自然観察日記
ヒロハツリバナの果実には極端な翼があるはずですが、この種にはありません。しかし、4数性。オオツリバナという種を調べると基本は5数性ですが、4数性も混ざるとあります。ところがこの樹、観た範囲ではすべて果実は4裂していましたから「混ざる」というレベルではありません。個体として4数性のようです。果実に明確な稜があるという解説なのですが、この点もしっくりきませんがかすかに稜がありますから結論としてオオツリバナになるようです。山地に飼育し個体数は少ないという説明もあり、初めての出会いということもあって良い思い出になりました。