森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミヤマハンノキ

2016年12月05日 | 自然観察日記
亜高山から高山帯にくると出現する樹木の一つで雪で押しつぶされているためか、立ち上がることはなく多くの枝を出して地に這いつくばった樹形をしています。こう書いて気づいたことに、そういえばハイマツは山地帯で生育すると立木になり結構大きくなるという話を聞いたことがありますが、ミヤマハンノキのほうはどうなのでしょう?少なくとも私は立木になっている個体を気づいたことはありません。雪などの被圧がない場所ではどうなるのでしょうね。ちょっと興味がわいてきます。ユキツバキは同じような這いつくばる樹形をすることになっていて、雪がないと寒さで生育できないから雪のある程度積もらない地域には生育していないといわれていますが、ミヤマハンノキもそんな事情があるかもしれません。

ミヤマハンノキの若い球果

2016年12月05日 | 自然観察日記
栗駒山に登ったのが八月の頭。枝先には若い球果がたくさん付いていました。これを見ればハンノキの仲間とすぐにわかります。実は、ミヤマハンノキに出会うと決まってその根元を見ることにしています。過去にミヤマハンノキに寄生していたオニク(ハマウツボ科)という植物を思い出すからです。一度だけ噴火懸念で入山規制がされる焼山でうんざりするほどのオニクを目撃して以来その後は一度も出会っていません。いろいろな山に出かけてはいるのですから、一度や二度であってもと思うのですが・・。貴重な主なのでしょうね。オニクはミヤマハンノキの根に寄生する種だそうです。