地にマット状に広がって生えているのはコメバツガザクラ。コケモモによく似ていて葉だけでは区別しにくいものですが、コケモモはじめっとした処に生えるのに対してコメバツガザクラは乾燥気味のところに見られます。花を見れば分かりますが、果実のほうがもっと簡単で液果はコケモモ、蒴果(さくか)がコメバツガザクラです。
同じような環境にツツジ科の低木がいくつか適応していますが、ツガザクラは葉が極端に細く密生していて茎は立ち上がる形状にたいして、コメバツガザクラは平たい葉で地に伏して広がる傾向があります。名前はツガザクラで同じでもそれぞれの進化の方向が違っているようで属は別扱いです。花の形も釣鐘形とつぼ型でかなり異なりますが、果実はいづれも蒴果を作ります。