登山道の幾分湿った明るい斜面にトキソウの花が咲いていました。周囲にもっと個体はあるのでしょうが、花の季節がすでに終わっていますから軽く見渡した範囲では気づきません。唯一遅めの花を咲かせているこの個体だけが目立っていました。深山や亜高山ではよく見かける種ですが、日常的に見られる種ではなくそれなりの苦労をしてやっと出会える花。遅めの花でも出会えたことでやはり感慨はひとしおです。可憐な花です。
トキソウは低山の湿地にもみられるのだそうですが新潟県内の低地の湿地で出会ったことがありません。低地の湿地はどこも富栄養化したところですから、トキソウのような小型の植物はなかなか見られません。低地に貧栄養のミズゴケ湿地が県内にあるのでしょうか?