平標山の登山、今回の最も大きな収穫はこのオオバショウマに出会えたことでしょうか。もちろん新潟県内では初めての確認で大いに驚きました。そういえばこの登山ルートは20年か30年前に登ってきた記憶はあるのですが、その時は見極める眼が備わっていなかったのでしょう気づきませんでした。松出山の下の鉄塔の手前に1ケ所だけ自生している地点がありました。それほど多くの個体があるわけでなく細々と生活している雰囲気です。ブナやミズナラのを主にする雑木林の林床に、それでも数十株はありそうな様子です。
オオバショウマはキンポウゲ科サラシナショウマ属に分類されます。サラシナショウマと花期は似ていて8月下旬から9月・10月に開花する遅い花です。まだ、小さなつぼみが確認できる状態で、長い花軸に丸い小さなつぼみが点々と付いていました。
県内の分布を調べて、最近ようやくこの点の自生が記録されています。それ以外にはオオバショウマは報告されていないのではないかと思います。太平洋側の群馬や長野・福島などで時々観てきました。日本海側では極めて珍しいものではないかと思います。そういう種がマンサク(オオバマンサク)同様この南魚沼地域に見られることがとても興味深いことで、この種も三国の峠を越えてきた種なのかなぁと思いをはせてしまいます。