平標小屋からの下りは沢筋の道です。尾根筋に見られる植物とはかなり異なる種が続々と出てきます。その一つがミヤマウドですが、同じようなものにこのオオナルコユリも当てはまります。草丈1mはあろうかという大型のナルコユリ。付近の山地や里山にもみられるミヤマナルコユリの栄養が良い個体ではなく別種です。あまり群生する種ではなく数本くらいがかたまって生えていることが多く、かなり湿った場所を好みます。山菜として珍味だとか個体の多い種ではないのであまり食べる対象にはしたくない種です。
花は6月に咲いたのでしょう。それから少し時間がたっていますがまだ花冠が残っている状態。ちょっとユーモラスな景観で、実が沢山ぶら下がっていました。各腋に2~3個の実がついています。径7~8mm。鳴子のように見えなくもありません。