森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コイチヨウラン

2017年10月18日 | 自然観察日記
種々の草が茂る中にコイチヨウランを見つけました。小さなラン科植物で花も目立たず見過ごしてしまいそうな存在なのですが、幸運にも私の眼に入ってきてくれました。むしろ珍しい貴重な種ですから小躍りして幸運に感謝です。亜高山帯の針葉樹の森の林床によく見つかるとされる種です。なぜ、この平標山の頂上直下の登山道脇の草むらに見られるのか?ササ腹が広がり低木がところどころ生育しているという場所。針葉樹林帯とは似ても似つかない環境です。

コイチヨウランの葉

2017年10月18日 | 自然観察日記
イチヨウランは「一葉蘭」。葉が一枚の種です。しゃがみ込んでほかの草をよけながら周囲を調べると、狭い範囲ではありますが、案外たくさんの個体がいることに驚きました。すべての個体が花茎を伸ばしているわけではないので花が沢山見られるわけではないのですが、葉がびっしりと地面を覆ている場所もあり、かなり高密度で生育していました。
葉の色はやや紫色がかっていて、図説などで紹介されている緑色の葉ではありません。針葉樹林帯に生活する個体群とは異なる形質を持っているようです。