森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コメツツジ

2017年10月11日 | 自然観察日記
登山道は岩場が少ないところを通っているので時折でてくる小さな岩場にはそれを好む種が競い合って生育している感じです。コメツツジもその一つで少ない岩場にはしっかりと根を下ろして今が盛りと花を咲かせていました。

コメツツジの花

2017年10月11日 | 自然観察日記
花弁が5枚ですからコメツツジ。4枚の花弁の種はオオコメツツジとし区別します。両種は山地の岩場に好んで生育します。オオコメツツジは日本海側の種コメツツジは太平洋側の種と考えてもよいのですが、新潟県内では面白い分布をする種になっています。両種が混在する場所もあるのですが、ざっくりいってコメツツジは群馬県境の山地(1000m~2000m)にみられます。一方、オオコメツツジは福島県境の2000m以下に(かなり低地にも)、それに上越の関川以南の山地に見られます。つまり、コメツツジとオオコメツツジはすみ分けをしているように見えます。平標山はコメツツジの分布域というわけです。そうはいっても、魚沼三山の駒ケ岳周辺には両種が混在しているようですし、まだ調べ切れていない場所もあるようですからその境界はかなり変わったものになるかもしれません。