森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヨツバシオガマ

2017年10月20日 | 自然観察日記
花の咲いている個体はありませんがシオガマの一種。予想ではこのあたりに見られるのはヨツバシオガマがもっとも可能性があると思っていますから、そのつもりでカメラに収めたのですが、かえって写真を整理していると「葉が4枚輪生する」というカットが一枚もありません。草丈も思いのほか高く、「あれれ?ヨツバシオガマではないのかな?」と少々頭の中がパニック状態。果実の写真を撮ってありますが、付け合わせる図鑑などにはそういう写真は1枚も探し出せません。

ヨツバシオガマの葉

2017年10月20日 | 自然観察日記
6枚が輪生する個体です。これでもヨツバシオガマ。かなり悩みましたが、他の特徴や地域も考えてこの種はヨツバシオガマと判断しています。葉の色具合あ質感、茎の様子などなど。6枚も輪生するというのは栄養状態が良い個体なのでしょう。

ヨツバシオガマの実

2017年10月20日 | 自然観察日記
8月の頭ですからまだ花があってもよいのですが、歩ける範囲ではそういう株は見当たりませんでした。個体数が多い種ではなさそうです。果実はかなり熟してきた段階の様子でやや歪んだ袋状の蒴果がはっきりとして来ています。ヨツバシオガマでも平標山の個体群は他の山塊のものとは性質が異なる部分があるのかもしれません。果実も写真で見る範囲では北アルプス辺りのものとは微妙に違っています。