森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

雪割草協会からの出展作品6

2010年03月21日 | 自然観察日記
 とても野生のユキワリソウからは想像もつかないような花姿に変身しています。野生の素朴さをよしとするか、交配選抜しより艶やかになったものを追求するのか・・。どちらが正しいというのではないのですが、野生のものとあまりにもかけ離れたものになっていくというのをどう考えればいいのでしょうか。それぞれの価値観で判断することになりますが、私は「凄いなぁ」と思いつつ、自分の世界ではないと思ってしまいます。
 隣接して即売会があるのですが、ユキワリソウの苗が飛ぶように売れたのだそうです。中には目が飛び出るような高額な値がついているものもあるそうですが、ついつい買ってしまう・・。この花の魅力に引きづりこまれたのでしょうね。ユキワリソウに限らず、長く栽培するのは思いのほか難しいもの。購入された方は、是非頑張って長く栽培して欲しいものです。

雪割草協会からの出展作品1

2010年03月21日 | 自然観察日記
 丘陵公園のユキワリソウ祭り、昨日から国際雪割草協会からの出展が始まりました。100点前後の作品がずらり。一味違った花を観賞できます。多くの方が来場してにぎわっています。いくつかをピックアップしました。

ジャノヒゲの青い実

2010年03月20日 | 自然観察日記
 この季節ちょうど端境期で話材に困ってしまいます。太平洋側などもう春爛漫の季節なのですが、ここは雪国越後長岡。一足も二足も春の訪れは遅いのです。春の気配を探す中で、ジャノヒゲの青い実を見つけました。この実は昨年暮れにはすでに出来ていて、寒くなるにつれて青さを増し春になると色褪せをするのですが、まだまだ寒い長岡では青い実が楽しめます。綺麗ですね。
 庭の片隅によく植えてありますから馴染み深いのですが、自然の中で気づいた人は多くないのではないでしょうか。越後でも自生はあります。ただし、海岸沿いにありますから、内陸の里山では見ることは出来ません。
 しかし、阿賀野川沿いには結構内陸部まで分布しています。津川からさらに奥の福島県まで見られるのです。なぜなのか?信濃川沿いにも僅かに点在するようですが、この種の歴史を考えるとどういう物語があったのか興味深いですね。

ユキワリソウ 園芸種 11

2010年03月19日 | 自然観察日記
 一般に変異の多さはその種が元気な証拠。自然界ではどんどん変異して、いろいろなところに適応する力を秘めていることを暗示しています。その自生の個体が乱獲によって絶滅しそうになっているのが実情で、強力な対策が不可欠な段階になってきたようです。少なくとも生命力の無い園芸種を植えて回復させようとする発想はしてはいけないとおもっています。
 丘陵公園には自生株はありません。少なくともユキワリソウ群生地という場所には園芸種を植え込んだもので、コナラの林の中で咲いていても「公園の花壇」としての位置づけです。生態や分布を論ずるには全く無意味な場所です。