森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

尾瀬ヶ原 散策

2015年08月20日 | 風景
今年は短期間にいろいろな場所に出かけいます。自然ガイドとして行くことも多くじっくりと草花を観察する自分の時間ということにはなりにくく、せっかくの機会でありながら見落としも多く、ある意味もったいないのですが「森の案内人」としてはこのタイミングでは自分を優先するわけにもいきません。一瞬の気づきではありながらも記録しておきたいものがたくさん出てきます。時期的にタイムリーではありませんが、6月に尾瀬に出向いたときに観たものを紹介します。

鳩待ち峠からの入山で、山ノ鼻を経由して尾瀬ヶ原を途中で折り返し再び鳩待ち峠に戻る行程。尾瀬地域には過去数十回来ているつもりですが、鳩待ち峠に立ったのは実に30年余ぶりくらい。人で混雑していましたが、山ノ鼻に降りるとその人数がさらに多くなっていて人気ぶりが肌で理解できました。3時過ぎまではまずまずの天候で雄大な尾瀬ヶ原を堪能。初めて認識した種にも出会い充実した時間を過ごしました。夕刻急速に発達した雨雲に襲われて少し雨に打たれたものの、初めての尾瀬を経験される方も多く満足できる一時になったようです。
遠景は至仏山。

マスタケ

2015年08月20日 | 自然観察日記
山ノ鼻に降りる途中、ダケカンバでしょうか枯れ幹に出ていた朱色のキノコ。かなりの株に育っていたマスタケです。若いきのこは食用にもされるそうですが、この季節に新鮮なものが見られたことが驚きです。
むやみに木道から降りてカメラを向けるわけにはいきませんから、この間のカメラ撮りは極めて限定的。ピンボケも多く使える写真が本当に少ないのが残念です。

リギダマツ

2015年08月19日 | 自然観察日記
懐古園に立ち寄りました。季節柄静かな公園でほとんど人の往来がなくゆっくりと園内を散策できました。その中で、大変興味を持ったものが三本の葉のマツがあったことでしょうか。リギダマツというのが種名でミツバマツともいわれるそうです。このマツをここ見たのは二度目。在来のマツは葉は2本か5本ですから、3本の葉のマツを知った時はかなりの衝撃でしたね。今回このマツをしげしげと観察できいい時間を持てました。とはいってもかなりの高木で、球果を手に取ってみるわけにもいかず中途半端な状態です。

ビロードモウズイカ

2015年08月18日 | 自然観察日記
他にもいくつか帰化植物が見られたのですが、持ち合わせの資料では判別できないものです。いつか整理する日もあると思いますが、それまでは温めておこうと思います。
ビロードモウズイカはもうかなり前から全国的にはびこっているおなじみの種ですから、名前は知らずとも見覚えのある人は多いと思います。この種は葉一枚あれば種を特定できるほどの葉に特徴があります。葉の雰囲気に比べ花はややみすぼらしいのですが、立派な個体が歩道わきにありましたから記念に写真に撮っておきました。

ヒレアザミ

2015年08月17日 | 自然観察日記
これも帰化種のヒレアザミです。このアザミは中国大陸から来たとされ最近は減少しているという見方もあるようです。
自然豊かな奥山に出かける機会が多い私ですので、帰化植物が多い都会の空き地などで観察する機会がほとんどありませんから、帰化植物を見る機会が少ないので知識を増やせないのですが、このヒレアザミも新潟県内ではまだ確認してはいません。かなり、高径の種で放棄された畑地に高々と自生していました。

ヒレアザミの花

2015年08月17日 | 自然観察日記
花は幾分控えめで全開しない風情。おちょぼ口といったところ。葉もついているのかいないのかあまり目立ちません。どことなくひょろひょろとしていて頼りなさそうな草姿ですが、棘は一人前です。

アメリカオニアザミ

2015年08月16日 | 自然観察日記
帰りがけに小諸の町を車で走ると窓越しにいろいろな帰化植物らしい種が空き地などに見られました。毎年どんどん新しい種が入り込んでいるという話もあり、見たこともないものがたくさん出てきました。特に、他県に出かけると初めて会う種が必ずといっていいほど出てきます。種名を調べようとしてもそれを記載している図説がなかったりしますから「・・の仲間」程度の範囲でしか把握できないものがあります。
アザミが見えましたので車を止めて記録しました。この種はアメリカオニアザミという名が付けられていて、いかにもアザミらしく棘が鋭い種です。しかし、花だけ見ているとそれなりの味わいがありむしろ綺麗な種かもしれません。アメリカとありますがヨーロッパ原産だそうです。

アメリカオニアザミの花

2015年08月16日 | 自然観察日記
新潟県内ではすでに入り込んでいるかもしれませんが、私はいまだにこのアザミには気づいていません。長野の千曲川沿いに見られるわけですから、川の流れに乗っていずれ種子が新潟にも運ばれてくるでしょうから、いつか普通に見られる種になるかもしれませんね。放棄された畑地のような場所に結構大きな群落になって生育していました。

シラタマノキ

2015年08月15日 | 自然観察日記
牧場脇にある登山道の岩場にシラタマノキの小さな群落がありました。花の季節はまだ先でつぼみがたくさんついている状態です。別名シロモノ、アカモノ(別名イワハゼ)に対比された言い方で丸い白い実が特徴です。この実(葉や茎も)、つぶしてみるとサロメチールの香りがしますから、うかつに口に入れて食べようものならかなり困った状態になります。

シモツケ

2015年08月15日 | 自然観察日記
レンゲツツジに囲まれてシモツケがありました。こちらもつぼみの段階で花はまだ先。山地の岩場などに自生する種とのこと。公園木ですから街中ではしばしばみているのですが、自然界で見るのは初めての経験です。これはそれなりに感激もの。レンゲツツジが終わった後はこのシモツケが辺りを賑わわせてくれるのでしょうか。