山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

超限界集落の「花桃まつり」に1200人ー島根川角集落

2013-06-25 22:00:51 | 市民活動・まち育て
 先日、テレビのドキュメンタリー「花桃の里にいらっしゃい」を見た。
 花桃の里は天竜の道の駅にもあるので、てっきりそこが舞台かと思った。
 それがなんと、島根県の山間部の「川角(カイズミ)」集落だった。

                     
 集落は13人。
 平均年齢は79歳。
 超限界集落だ。
 当然休耕田が多くなり、そこに花桃を少しずつ植えて1200本になるという。

     
 「天国にいちばん近い里」は、まさに桃源郷づくりを集落あげて取り組んでいる。
 13人しかいないのに、悲壮感がない。
 しかも、近隣によびかけて「花桃まつり」を取り組んでいるのだ。
 それが1000人以上も集まったという。

                   
 集落の長老たちの生きる心意気が素晴らしい。
 富士山の世界遺産登録が毎日流されるがされているが、どうも観光ビジネスの利害ばかりが報道されてしまう。

 人類学者中澤新一は、富士山は日本人のこころのよるべ・拠り所、太古の時代から崇めてきた意味を今こそ考えるときだと指摘する。

 浮かれる利害関係者と観光客との現世利益の風潮を思うと、この川角集落のなんと静謐な桃源郷の価値が輝いてくる。
 それは、テレビの安価なショー番組がゴールデンタイムを席巻しているが、じつは深夜に追いやられた「ドキュメンタリー」番組が懸命に健闘しているのと似ている。

 高齢になってもロマンを忘れない、いやそれを実現しようとするくらいの好々爺になりたいものだ。
 川角集落に頭が下がる。
 それを画像としてとりあげたスタッフにも頭が下がる。
 久しぶりにいいものを見させていただいた。

 
コメント (2)
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