山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

『銀の匙』の裏表紙のコピーも秀逸だ

2016-02-01 22:19:32 | 読書
 『銀の匙』を読み終えた安心感か、全13巻をつい積んでおいたままだ。
 うかつにも、各巻の裏表紙には12行ほどのコピーが綴られているのを知る。

 ●「ここ一番の大舞台…
  そこに立てなかった役者は もはやピエロですらない。
  夢を持っている者も 夢を持っていない者も
  それぞれに戦いがあり、 それぞれに挫折があったりする。
  それが青春ならば… エゾノーは、青春の吹き溜まりだ。
  八軒の流す汗と涙は、熱くて苦い…」(7巻)

                         
 ●「夢なんて語るやつがウザったかった。
   目標を持っているやつにムカついた。
   そんな自分が嫌いだった。
   今は違う。
   北の大地で過ごした一年は、伊達じゃない。
   やりたいことが見えてきた。
   厳しい冬を越えて どれだけ成長したのかを
   一番知りたいのは、八軒だ。」(12巻)
   

                        

 ●「逃げてきた過去がある。
   頑張っている今がある。
   牛乳は、誰かが育てた牛から
   誰かが搾り、誰かが届けてくれている。
   酪農が教えてくれたこと。
   どこから来て どこへ行くのか…
   来し方も 行くすえも どっちも大事。
   八軒勇吾、未来のために 過去と向き合う…」(9巻)

                        
 ●「なんだかんだキツイけど 酪農って楽しい!
   農業って案外いいかもしれない!
   そう思っていた…
   でも、現実は素敵ななことばかりじゃない。
   苦しくて悔しくて どうにもならないこともある。
   夢が散っていく瞬間を 目の当たりにしたとき、
   それでも強くありたい。
   そう思えるだろうか…」(8巻)

 熱い思いがみなぎる魅力的なセンテンスが胸を突き動かす。
 その思い入れが本の装丁のところどころに顔を出している。




コメント
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