原題:『T'padashtun』 英題:『Unwanted』
監督:エドン・リズヴァノリ
脚本:エドン・リズヴァノリ
撮影:ダニー・ノールトアヌス
出演:アドリアナ・マトシェ/ジェイソン・デ・リダー/ニキ・ファルカール
2017年/コソボ・オランダ
(SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018)
説明されなければ分からない深刻で複雑な紛争について
コソボから難民としてオランダに住むアルバニア人のザナは息子のアルバンの喧嘩っぱやさに悩んでいた。アルバンはルディの自転車店でアルバイトとして働いていたのであるが、ルディの孫のゾフィの友人のアナと交際するようになる。しかしアナの父親はコソボ出身のセルビア人で父親は2人の交際に反対していた。
そんな時、母親が亡くなったことを知らされたザナはアルバンを連れて実家に戻って葬儀に出席したのだが、絶縁していた父親に見つかって追い返される。近所に住んでいる親友だったリリーの家を訪れ、久しぶりの再会に2人とも感激するのであるが、ザナが泊まらせて欲しいと言うと急にリリーの態度が変わり、やんわりと断られる。リリーの娘もザナという名前で明らかに親友の名前から取っているはずなのだが、「娘のザナはアルバンよりもずっと若い」と言い残して家の扉を閉めてしまうのである。ここらあたりのリリーの急な感情の変化はなかなか理解しにくい。さらにその後、2人の交際に反対していたアナの父親がアルバンを家に招き入れることも不可解なのであるが、上映後の監督の説明で納得できた。ザナの父親が娘を忌み嫌う原因も、アルバンの言動が荒い理由も全てはコソボでザナの身に起こったことが全てだったのである。
本作で使用されていたオランダのシンガーソングライターのブラウズーンの「マンデー」を和訳しておきたい。
「Monday」 Blaudzun 日本語訳
マンデー
少年たちが遊びに出かける時
君は一人でいるだろう
朝の君は弁舌が冴えわたる
昨日という響きは
もはや君が愛する人を傷つけることはない
悲しいメロディーは忘れよう
君はどん底から元気になれるから
それはトランポリンのような喜びだ
マンデー
君は削除すれば
元気になれるよ
マンデー
少年たちが遊びに出かける時
君は一人でいるだろう
朝の戦闘地域で
最初に息抜きの場所を見つけよう
マンデー
君は削除すれば
元気になれるよ
マンデー
君は削除すれば
元気になれるよ
マンデー
君は削除すれば
巻き戻しは出来ない
BLAUDZUN - MONDAY (Official Video)