（２０２０年３月１４日付毎日新聞朝刊）
東京都の小池百合子知事は１３日、東京五輪・パラリンピックに関して「中止はあり得ず、無観客での開催もあり得ない」と述べ、「健康を守ることが第一の課題」とした上で「安全安心な開催都市を確保していくことに全力を注ぐ」と強調。「日本がコロナに打ち勝ち、世界と連携して見えざる敵の見える方法を確立できれば」と語ったらしい。
橋本五輪担当相も「ＩＯＣも組織委員会も大会の延期や中止は一切検討しておりませんで、７月２４日の開幕に向けて安心で安全な大会準備を計画通り進めると聞いている」、「中止や延期は一切検討していない」と述べた上で、観客の人数を制限することについても、「全く考えていない」と強調した。
２０２０年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長も１１日に、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の高橋治之理事が、アメリカメディアのインタビューで「中止や無観客での開催は、経済的な損失が大きすぎる。最も現実的な選択肢は、1年か2年延期することだ」と述べたことに対して「とんでもないことをおっしゃったなというのが正直な感想です。高橋さんと電話で話しました。大変申し訳ないと」、「計画を変えることは全く考えていない」、「（開催に向け）みんなが努力している。消極的、悲観的、二次的なことは今は一切考えないし、考えてはいけない時期だ」と語った。
３人に共通している認識は、日本国内が落ち着けばオリンピック・パラリンピックは開催できると考え、これからコロナが流行り、７月あたりにピークを迎えるかもしれない国の選手に対してどのような対処をするのかというような具体的な案が全く出てこないところで、関係者がそろいもそろって想定できることを敢えて考えない理由がよく分からない。そもそもマラソン開催さえ東京に引き留めることができず、ＩОＣの言いなりだったのだから３人の言うことなど全く当てにならないのだが、せめてカイロ大学文学部社会学科を首席で卒業したらしい小池百合子には頑張ってもらいたいものである。
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