原題:『ぜんぶ、ボクのせい』
監督:松本優作
脚本:松本優作
撮影:今井孝博
出演:白鳥晴都/川島鈴遥/松本まりか/若葉竜也/仲野大賀/片岡礼子/木竜麻生/駿河太郎/オダギリジョー
2022年/日本
子供たちに対して関心が無さすぎる保護者について
違和感の残る作品だった。主人公の松下優太は児童養護施設で暮らす13歳の中学生で、なかなか自分を引き取りに来ない母親の梨花に会いに、施設で盗んだお金で母親に会いに行くものの、母親は別の男と同居しており自分の居場所はなく、やがて母親が連絡して施設の職員である宮本由美香が迎えに来るのであるが、優太は逃走して軽トラで暮らしている坂本健二と一緒に生活することになる。しかし宮本は失踪届を警察に出さなければならないはずで、優太がいつまでも坂本と暮している状況は現実には無理があるのである。
あるいは失態を犯した児童養護施設が優太の失踪を隠した可能性もあるのだが、それならば優太と親しくなった高校生の杉村詩織の場合はどうだろうか? 詩織には母親がいないのだが、父親に育てられ姉は大学の医学部に通っており、父親は詩織にもかなり期待している。だから軽トラが放火されて坂本が焼死した後に、川辺で優太と一晩過ごした詩織に対して父親は酷く心配しているはずなのだが、捜索された様子もなく、さらに優太と共に川崎に向かうために列車に乗るために一旦家に帰って身支度をして荷物をまとめて父親に黙って駅に行けるはずもないのである。
このように本作は子供たちに対して関心が無さすぎると思うのである。
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