寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

台湾への旅(その4)

2009年06月13日 | 

空港内で換金を済ませてから面白い土産を探したが眼鏡に叶うものは見つからず買い物は諦めた。待ちぼうけをくらった台湾人ガイドはむくれ顔である。飛行機が1時間遅れた上にカモの観光客がなかなか集まらないためだ。

ガイドはKABAちゃんを老け顔にした感じの女性だった。それで彼女をKABAと呼ぶことにした。初めての海外旅行で手間取った港町出身の老人2人組がやって来たのは予定集合時刻の2時間後。相当頭に血が上っていたKABAは早く大型バスに乗るように急かした。

車内でまずガイドが自己紹介をしてから「これまでに台湾に来たことのある人!正直に手をあげて下さい」と話しかけた。ツアー客およそ30人のうち私を含めた数人が名乗りをあげた。「何回目ですか?」と馴れ馴れしく尋ねるのでぶっきらぼうに「今回で2度目だ」と答えて窓の方に首を向けた。

小うるさいガイドの話をすべて聞き流し、雨で霞む思い出深い台北の街をぼんやりと眺めた。私が初めて台北の地を踏んだのは1995年、東京の地下鉄でサリン事件が発生する数日前のことである。

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台湾への旅(その3)

2009年06月13日 | 

モニターの天気予報でも台北は雨マークが出ていた。

「間違いなく雨だわ。持ってきた傘が早速役に立つ。ははは‥‥」

私の独り言に後ろの老人が「ほんまよな~」と相槌を打った。

悪天候のせいで台北到着はほぼ1時間遅れた。激しい雨が窓ガラスに打ちつけ視界はすこぶる悪い。

入国チェックを済ませた私は真っ先に日本円をNT$(ニュー台湾ドル)に換金する窓口に向かった。これが最も有利なレートと知らぬツアー客は台湾人ガイドの待つ場所に急いでいた。

財布から5万円を取り出し、ドランクドラゴンの塚地に似たオヤジに渡した。無表情のオヤジは所定の紙に金額を記入するように指をさした。

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