ポート加工が取り敢えず完了。内径拡大をするよりも形状に気を遣ったつもり。
インテークは各ポートへ混合気がスムーズに流れる様に真ん中の羽根の部分の形状を重視、エグゾーストはバルブガイド周りの肉とエキパイ側の内径合わせ(エキパイが極太に変更してある為)を重視。XRは空冷なので削っていく上でウォータージャケットに貫通という心配は無いと思いきや、元々結構積極的な肉抜きが為されているので、それなりには注意が必要だ。
仕上げはポリッシュ。一昔前は鏡面が主流であったが、最近では鏡面仕上げにすると、事実上内径が小さくなったのと同じ現象が生じる事が指摘され、一般的なチューニングでは#120~#180程度のペーパーでフィニッシュする事が当たり前な様である。(※マルカワレーシングさんのHPでも触れられている)
だがこれには諸説あり、キャブレター車では鏡面の方が有利とか、色々言われている為に判断に迷う所。
あくまで俺の判断だが、正直ポートを拡大したり研磨したりしても大した効果は得られないのは俺の実体験で証明済み。ザラッとした感じに仕上げても、ピカピカにしても俺には良く判らなかった。そういう意味からすると鏡面にする理由は無いのだが、俺のようなプライベーターは鏡面仕上げが宜しいかと。何と言っても金が掛からない事、チューナーになった雰囲気が味わえる事、この上無い(自己)満足感を得られる事が理由。
使用したのは以前の記事でも紹介したマキタの棒グラインダーとフレキシブルジョイント、電源にはスピードコントローラーを咬ませている。
金属切削用のビットも使用するが、殆どはペーパーで行う。拾ったシャフトにバンドソーでスリ割りを入れたものにペーパーを巻き付ける。
普通の布ペーパーでも良いのだが、電動工具にセットして使用すると非常に耐久性が低い。使い古しのベルトサンダーのサンディングベルトを使った。
グラインダーのみで加工しようとすると、刃物の回転のお陰でポート円周方向にペーパーでのサンディング目が残る。グラインダーのみで加工する限りは何をやってもコレが消えないので、全くの手作業にてペーパー掛けをしなくてはならない。#600程度まで終えたら上記のシャフトに使い古しタオルの切れ端をセットして白棒で磨く。その後コンパウンドの番手を細かくし、ペースト状のピカールケア、液状のピカールで仕上げ。
燃焼室側からの写真に写っている赤いマジックの印は、ボアアウトする事によって発生する不本意なスキッシュエリア(爆)。ペントルーフならばともかく、RFVCなのでどうやって良いのか判らない。この処理については暫く検討する。
この後、マル秘加工(?)を施した上で全体をガラスビーズにてショットし、エンジン屋さんに持ち込む。