海起ちて町押し潰す春の午後
大津波断舎利強いて一人春
助かった言えぬ後先春の海
原死炉で壊滅四県かすむ春
限りある命拾えど春悲し
時々、甘酒が飲みたくなる。甘酒だけでなく発酵食品は大好物だし、郷里の冬の漬物で糀をたっぷりの物、名前は忘れたが味わいだけは覚えている。
市販の甘酒は、濃縮加糖しか店頭に並ばなくて、時折購入はするものの甘すぎる代物だ。先日、別のスーパーで「昔ながらの甘酒」と言う名前のパック入りがワゴンに入っていた。そのまま籠に入れて家で飲んでみたところ、これもとんでもない代物だった。酒粕に加糖しただけの物だった。
そんなことで、自分好みは作るしかないと考えて糀ともち米を買ってきた。白米でも良かったのだが、拙宅には玄米しかなく、どうせ作るならともち米を奮発したのだ。
もち米2カップをお粥で炊いて、所定の温度まで湯を加えながら薄めて糀を混ぜた。保温しながら一晩置いたら、微かな甘味と味わいが乗っている。電気釜の保温温度は適温より高そうだったので、次回は保温調理鍋か電気あんかで保温してみるつもりだ。
作業に出かける前に保温調理鍋に移し変えて午後、帰宅してから一杯飲んでみた。米粒の表面の分解も進んで粒粒がホワッとしている。甘いと言うことも無く穏やかな甘さだ。生姜を購入するのを忘れたが「飲む点滴」で作業も気合が入るか・・・。
寒い被災地で生姜入りの熱い甘酒をたっぷり飲めたら身も心も温まるだろうに…、少し申し訳ない。