田母神航空幕僚長が、不適切な論文を発表したという理由で更迭された。
空幕長論文「適切でない」=麻生首相-民主も批判
麻生太郎首相は31日夜、首相官邸で記者団に対し、航空自衛隊の田母神俊雄航空幕僚長が「日本が侵略国家だったとはぬれぎぬだ」などと日中戦争を正当化する内容の論文を発表していたことについて「個人的に(論文を)出したとしても、立場が立場だから適切ではない」と述べた。「(空幕長に)辞任を求めるか」との質問には、「それはおれが決めることではない。防衛相の人事権だ」と指摘した。
一方、民主党の直嶋正行政調会長は記者会見で、「当然、わが国は中国について、侵略をしたというか、迷惑を掛けたことは間違いない。韓国、朝鮮を植民地支配したことも間違いない。(論文は)私が認識している事実とは違う」と厳しく批判した。(了)
(2008/10/31-21:16)
航空幕僚長ともなれば、自らの発言が時によって政治的意味を持つことは百も承知であるので、今回の更迭を気の毒だとは思わない。
しかしながら、民主党のような「それみたことか」式の反対は非常に腹が立つ。
日中戦争も日本の植民地統治の問題も、突き詰めれば、欧米諸国のアジア侵略に端を発していることを忘れるべきではないのだ。明治維新、日清戦争、日露戦争から太平洋戦争に至る道は、ある意味では不可避だった。歴史の後知恵では何とでも言えるが、もし、日本が欧米列強に植民地化されていたら、今頃日本はどうなっていたのか?
田母神航空幕僚長の論文は、弱肉強食の帝国主義の時代があったことを、別の言葉で言っているに過ぎないように思える。
そうであれば、私は、田母神航空幕僚長の主張には一理あると思うのだ。