政府主催の恒例行事「桜を観る会」をめぐって、野党が「安倍攻撃」を強めている。問題なのは例のごとく、マスメディアが野党の側に立って「政府の不正」を印象付けている点だ。
政治(学)のイロハになるが、勲章、褒章等の授与は、政治の安定に寄与するとされる。体制保持の有力な手段であることは、古今東西、あるいはイデオロギーや体制の差異を問わない。
「桜を観る会」は、特別な褒章を授与されないとしても、長年功労のあった人を招き、歓談する趣旨で開催されている。言ってみれば、ささやかな催しに過ぎない。そんな恒例行事に「身内だけ招くのはずるい」「予算の無駄遣い」と騒ぐのが、国会議員のやることなのだろうか?国会議員であるならば、共産党議員であるにしても、権力による、この種のご褒美は必要悪なのだという、リアルな政治感覚を持つべきだろう。万が一、共産党政権がこの国に成立したら、志位首相は勲章、褒章、観桜会を取り止めるのか。そうではあるまい。むしろ、長年「赤旗」の拡張に奮闘してきた「同志」を観桜会に招待するのではないか?
このように書くと、私自身が勲章好きなのかと思われるかもしれない。実は、その逆だ。調停委員を何十年か続けた母(故人)が何とか褒章を授与されて、お祝い会を重ねていた姿を冷え冷えとした気持ちで眺めていた。いま、褒章の授与証は物置に放置したまま、菊の御紋入りのお盆もどこかにいってしまった。
褒章などというものは、一個人の歴史に刻まれるものであって、家族といえども無関係。ましてや、観桜会がどうのこうのなんて、どうでもいいことだ。枝葉末節に大騒ぎするマスメディア報道には、もううんざりだ。
【DHC】2019/11/14(木) 有本香×竹田恒泰×居島一平【虎ノ門ニュース】