澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

北朝鮮・金王朝と大日本帝国のアナロジー

2017年05月01日 18時34分41秒 | 歴史

 さきほど、トランプ大統領が北朝鮮の独裁者・金正恩を「 pretty smart cookie」(かなり利口な奴)と評したというニュースを聴いた。
 この言葉には、ある種の人種偏見、侮蔑のニュアンスが感じられる。地球の東の果て(極東)の小国が、分不相応にも世界の超大国・米国に核兵器を手に盾衝こうとしている。金正恩、生意気な小僧めということだろうか。

 この光景にデジャブ感を覚えるのは私だけか?もちろん、戦後生まれの私だが、今の北朝鮮はABCD包囲網によって対米戦争に踏み切らざるをえなかった日本とそっくりではないか、と思えてならない。東西冷戦の終結によって取り残された北朝鮮は、マルクス主義の建前さえかなぐり捨て、金一族を仰ぎ奉る金王朝に変貌した。世襲の金一族が「現人神」として君臨し、人民を愚民化した結果が、現在の「強盛大国」と言えるのだろう。 
 
 アジアの片隅の世襲の独裁者が、白人が支配する世界秩序に戦いを挑む。これはまさに、大日本帝国がたどった道と同じではないのか。天皇は独裁者ではない、と反論する向きも多いと思うが、欧米人には、昭和天皇は今なおヒトラーと同列の独裁者として記憶されているはずだ。友人のドイツ人は、天皇制の意味が分からないと首をかしげる。

 大日本帝国が三代目の昭和天皇で滅びたのと同様に、金王朝の命運も風前の灯だろう。世襲の金正恩がまともな政治判断、政策決定などできるはずもないから、「皇祖皇統」を守るためと称して、日本に対して自爆テロ的核攻撃をしかける可能性もないわけではない。
 世界の大半の人々は、おそらく極東の世襲国家のことなど理解不能なのだろう。北朝鮮も日本のことも…。われわれが北朝鮮を見下し、あざ笑うほどには、両国は異なってはいない。グローバルに見れば、むしろ似た者同士なことを忘れるべきではないだろう。
 



 



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