陶芸に興味を持ってから、各地の美術館、記念館を訪ね鑑賞してきた。
益子を訪れた折りに、浜田庄司やバーナードリーチ、柳宗悦、河井寛次郎等の名を知った。また、魯山人が新しい陶芸の世界をつくった総合的芸術家であることも知った。
柳宗悦は「美は用の現れ。用と美と結ばれるものが工芸」と述べ、雑器に虚心が生み出
す美しさを見いだした。また河井は、無名の職人たちが作ってきた雑器の持つ質実で素朴な美に大きく目を開かれた民芸運動の実践者であった。
よく焼き物の価値は、形が美しいこと、釉薬が美しいことそして使いやすいことと言われるが、さらに、手仕事で作られ伝えられた良さにあると思う。
自分の趣味で自作した絵皿やぐい呑みを使い、祖先が営々と作った地方の料理を食べることはなんと贅沢だろうか。
会津にも、400年の伝統を持つ本郷焼き*がある。毎年8月初めの日曜日に開かれる「せと市」は、にぎやかな中に歴史と伝統に裏ずけられた趣きがある。
人混みを避け、町の細い路地に散在する十七ある本郷焼窯元を巡り、焼き物の楽しさを味わうことができる。技術を越えた感性を探しながら特色ある各窯元の焼き物を探すのはとても楽しい。
今、人間や自然との調和を忘れかけた科学技術がよく言われる。大量消費社会の大量生産を支える先端技術は、これらの失われ易い伝統工芸的技術との共存が必要と考える。それが豊かな生活につながる文化だからだ。
ある八十を越えた老陶芸家は「伝統とは生命の継承である。古いものの繰り返しではない。伝統は日々新しい闘いを続け、日々成長するものである」と言った。本郷焼きの新しい伝統を創造して行って欲しいと思う。
*http://www.hongoyaki.or.jp/
益子を訪れた折りに、浜田庄司やバーナードリーチ、柳宗悦、河井寛次郎等の名を知った。また、魯山人が新しい陶芸の世界をつくった総合的芸術家であることも知った。
柳宗悦は「美は用の現れ。用と美と結ばれるものが工芸」と述べ、雑器に虚心が生み出
す美しさを見いだした。また河井は、無名の職人たちが作ってきた雑器の持つ質実で素朴な美に大きく目を開かれた民芸運動の実践者であった。
よく焼き物の価値は、形が美しいこと、釉薬が美しいことそして使いやすいことと言われるが、さらに、手仕事で作られ伝えられた良さにあると思う。
自分の趣味で自作した絵皿やぐい呑みを使い、祖先が営々と作った地方の料理を食べることはなんと贅沢だろうか。
会津にも、400年の伝統を持つ本郷焼き*がある。毎年8月初めの日曜日に開かれる「せと市」は、にぎやかな中に歴史と伝統に裏ずけられた趣きがある。
人混みを避け、町の細い路地に散在する十七ある本郷焼窯元を巡り、焼き物の楽しさを味わうことができる。技術を越えた感性を探しながら特色ある各窯元の焼き物を探すのはとても楽しい。
今、人間や自然との調和を忘れかけた科学技術がよく言われる。大量消費社会の大量生産を支える先端技術は、これらの失われ易い伝統工芸的技術との共存が必要と考える。それが豊かな生活につながる文化だからだ。
ある八十を越えた老陶芸家は「伝統とは生命の継承である。古いものの繰り返しではない。伝統は日々新しい闘いを続け、日々成長するものである」と言った。本郷焼きの新しい伝統を創造して行って欲しいと思う。
*http://www.hongoyaki.or.jp/