エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

ジャコウアゲハの疑問

2006-09-07 | 昆虫
 ジャコウアゲハは小学生の頃の思い出のチョウの一つだ。
 体型は、後ろばねの尾状突起が長くオナガアゲハに似るが、オスは黒、雌は薄い肌色で胴体に赤い紋がある。幼虫は突起が金平糖のように突きていて、小さい頃「お菊虫」呼んだ記憶があったが、ネットで調べたら、蛹が後ろ手に縛られて壁に縛られた番町皿屋敷のお菊を思わせるかららしい。そのころ、肉状突起という専門用語も覚えた。また、ネットによると、命名の由来については、オスが強い麝香のような芳香を出すかららしいが、幼虫ならまだしも、そんな記憶はなかった。本当かどうか、今度確かめてみたい。
 また、あの沢山の草の生い茂る中で食草のウマノスズクサをどうして識別できるのかも、小さい頃から不思議だった。他の蝶もそうだが、産卵行動を観察していると、何か足で葉を触っているように思える。タテハチョウの仲間は、一見、足が2対しかないように見えるが、小さい前足は感覚器官になっているらしい。クロアゲハが足でサンショウを確かめているように、ジャコウアゲハも足で臭いをかいでいるのだろうか。 
 ネットでは、食草のウマノスズクサがアルカロイド系の毒を含んでいることを知った。ジャコウアゲハがこの毒の耐性を身につけ、体内に蓄積した毒で身を守っているという。それ故、鳥が好まないらしく,オナガアゲハやアゲハモドキは擬態しているという。そう言われると、ジャコウアゲハの胴体のベニの色は、やはり何となく毒々しく感じられる。
 いろいろ小さい頃から抱いていた疑問が、今、ネット検索でほとんど解かれるようになった。すごい時代になったものだ。

《ジャコウアゲハの卵》


《ジャコウアゲハの食草 ウマノスズクサ》


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