時の橋-小林清親私考 酒井忠康著
この本の終りの方に小林清親が飯岡助五郎との関係が書かれていた。著者は清親と侠客の関係を心情の世界と捕らえているようだ。だが小林清親が仲人をした鶯亭金升(長井金升)との関係から見れば東千葉をわざわざ訪問してもおかしくはない。
鶯亭金升の幕臣長井家は御先手弓組の家柄で知行地は数箇所あり、今の飯岡町の外れのところにもあった。金升から聞いて飯岡の助五郎の寓居に泊まってもおかしくはない。長井家は治安維持を行っていた家系である。二足のわらじを履いていた飯岡の助五郎の話は知っていたと思われる。