今日は定置網漁の水揚げ後、遅れて帰港した漁協定置網の水揚げの様子を見ていると、メアジの中に長年探していた魚を遂に発見。テルメアジである。テルメアジは10年前に宮崎の定置網で得られ、日本初記録種として報告されたメアジに似たアジの仲間である。私が鹿児島大学へ標本を提供しているのと同じように、宮崎の定置網漁師で珍しい魚を宮崎大学へ提供している方がおり、その方とネット上で知り合い、情報交換等行っていた。その方からアジ科の未記録種(のちのテルメアジ)が獲れた事を教えて頂き、それからはメアジが獲れるたびにその中からテルメアジを探していた。それから10年が経ち、ようやく見つけることが出来た。ミヤカミヒラアジも同じように先に宮崎で獲れ、教えて頂いてから翌年にこちらでも見つかり確保している。テルメアジもそのうち見つかるだろうと高を括っていたが、実に10年も経ってしまった。これだけ見つからないのでメアジとの見分けがつかないのだろうかとも思い、メアジを見るたびにいつも違いのある稜鱗を入念にチェックして来た。ところが今回はパッと見ただけでメアジの中にテルメアジを発見。後光が差しているかのように直ぐに目に飛び込んで来た。魚ボラの標本用に確保する。今日は会議があるので会議が終わってから大学へ持ち込もうとするが、学生に連絡するとわざわざ会議の場所まで受け取りに来てくれ、後は学生に任せる。今回テルメアジを確保したことで、何だか肩の荷も下りた感覚である。
上がメアジ、下がテルメアジ
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