お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

遂に確保ウシエイ

2022年03月21日 | 定置網
 以前から気になるエイの仲間がいる。たまに定置網に入網するのだが、船のクレーンを使わないと扱えない程いつも巨大である。これだけ大きいエイといえばウシエイかなと思うが吻端は尖っていて検索図鑑を見ると当てはまらない。尾部は全体を棘に覆われ、素手では触れない位である。このエイの仲間は現場で捨てられてしまうので調べられていない可能性があるのではと思っていた。先週大学へ行った時に魚ボラの先生とその話をして、大学までは持ち込めないが港までなら持って来ることが出来るので、獲れたら連絡をして逆に学生が港まで来てその場で計測し、標本用にバラシて大学に運ぼうという計画を立てる。そして、今日の定置網漁で今までは獲れた事がないそのエイの小型の個体が入網する。決して小さくはないがこのサイズなら車で大学へ運ぶことが出来そうなので確保する。大型の個体と比べると尾部を覆う細かい棘が少ない感じである。確保したものの今日は祭日である。魚ボラの先生に連絡すると電話は繋がったが家族サービス中。少ない人数かもしれないが大学に学生がいるとの事で学生と連絡を取り大学へ持ち込むことになる。今期で旅立つ学生と連絡を取り、大まかなサイズを連絡していたので大学に着くと既に撮影の準備がされており感心する。撮影し標本登録してもらう。やはりウシエイと同定された。旅立つ学生に話を伺うと明日旅立つという事で忙しいところ本当に申し訳なく思う。彼には日本初記録種などいくつも論文を執筆してもらい本当にお世話になったので寂しくなるが、今後も魚類の研究を続けてくれるので、これからの活躍、飛躍を楽しみにしている。先週会ったのが最後と思っていたが、このウシエイがもう一度彼と逢わせてくれて、このウシエイにも感謝。毎年この時期はお世話になった学生達が旅立つので、この歳になっても3月は別れの月であり寂しくなる。
















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