お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

イブリカマス

2008年06月04日 | 定置網

 今日は定置網で鱗が剥がれていないタイワンカマスが捕れた。体側を走る2本の褐色縦帯が明瞭で側線と尾柄部で交わるなどでイブリカマスと思われる。イブリカマスは3年前に新種記載されたばかりの新顔の魚である。ところが昔から普通に捕れていて新顔の魚ではなく、タイワンカマスとは別種と気付かれていなかっただけである。タイワンカマスは鱗が剥がれやすいのだが、それとは対照的でイブリカマスは鱗が剥がれにくい。魚の写真を撮る時はなるべく傷が少なく鱗が剥がれていない魚を選んで行なう。もちろんタイワンカマスも鱗の剥がれていない綺麗な個体を今まで撮ってきた。そのため、撮り溜めた鱗が剥がれていない綺麗な状態のタイワンカマスの写真を見てみると殆どがイブリカマスであった。ということで鱗の綺麗な状態のタイワンカマスの写真はまだ撮っていない事になる。定置網で捕られる魚は泳いでいるときに掬い揚げればまだ良いが、殆どが他の魚に揉まれてしまい、鱗が剥がれやすい魚を綺麗な状態で確保するのは困難である。網にクラゲが大量に入る時期にはクラゲがクッションになり、魚の体が保護され鱗が剥がれず綺麗な状態で捕れる事があるが、そのような時は魚が死んでしまい、体色が悪かったり口を大きく開いた状態となってしまう。タイワンカマスの状態の良い写真を撮るにはやはり釣るしかないかな?
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