お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

残すはあと1種?

2008年01月19日 | 定置網

 今日は他所の定置網の水揚げ作業を見に行くと体側に模様のあるカマスを見つける。体側中央にくの字形横帯が並んでいる。オオカマスである。ここでは稀種であり、うちの定置網では未だに捕った事がない。だが、市場では水揚げされている個体は何度か見かけ、写真にも収めていた。だが今回のこの個体は全長が30センチ程の小さいサイズであった。今まで見た水揚げされていた個体は全て大きく、その場で写真を撮っただけであり、展鰭した写真を撮っていなかったのでこの個体を購入し持ち帰り、写真を撮る。当然捨てずに魚ボラ用に冷凍保存する。今回オオカマスの写真を撮ったことで、カマス科魚類内でまだ写真に収めていないのはダルマカマス1種のみとなった。だが、このダルマカマス、ネットで調べても国内産の写真が見つからない。分布域は琉球列島となっているが、今この分布域は領域内と思ってもいいような。現にカマス科で琉球列島となっている他の種は普通に捕れている。実際に現物を見たことないがダルマカマスはアカカマスに良く似ているようである。検索図鑑を見れば体側の縦帯の事が記載されているがアカカマスの縦帯なんて当てにならない。ハッキリした違いは側線有孔鱗数が最大で10違うという事だけである。となるとひょっとして見ているのだが気付いていない恐れがある。たまにポツンと突然とても大きなアカカマスが捕れることがある。もしかしてあれがそうだったのかなぁとも思うも、標本がなければ話にならない。さらにダルマカマスは日本に実在するのだろうかとも思ってしまう。とにかく標本を確保し調べなければならない。だが、大きなカマスは非常に高値の高級魚である。
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